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『ダブドリ Vol.4』 インタビュー03 小林大祐(ライジングゼファーフクオカ)&片峯聡太(福岡大学附属大濠高等学校)

2018年9月29日刊行(現在も発売中)の『ダブドリ Vol.4』(ダブドリ:旧旺史社)より、今回は小林大祐さん&片峯聡太さんのインタビューの冒頭部分を無料公開いたします。なお、所属等は刊行当時のものです。

福岡大学附属大濠高等学校OBでプロバスケットボール選手の小林大祐さん、そして同校OBでバスケットボール部現監督の片峯聡太さんに、お二人と同世代の中川聴乃さんがインタビュー。

女子の方がコンタクトを嫌がらないというか、鍛えられてます。昨年のインターハイ決勝は男子よりもレベルが高かった(片峯)。

中川 今日はよろしくお願いします。
小林・片峯 はい、よろしくお願いします。
中川 まず、選手たちが練習大好きな事って、良いことですよね。
石川 こないだインタビューで寺園(脩斗。三遠ネオフェニックス)選手に「週7やってるの?」って聞いたら、「いや、週7はやらないっす。週6で、シューティングが週7っす」って言ってて。
片峯 それ週7(笑)。
中川 女性は、子供を産む事を経験する事もあって、耐え抜く力が男性よりも強い。だからこそ、長い時間練習も取り組むことが出来るんですよね。
小林 女子代表の練習量、エグいっすもん。
石川 でもそんなにやってたら、試合のときに
本気出せなさそうですよね。
中川 そこは考えなきゃいけない所でもありますよね。人間そんなに集中力が続くはずもないですし。怪我にも繋がります。ただ女子日本代表の練習を観ても選手達は最後まで集中して練習してますね。
片峯 だから結果も出てる。
中川 フィールドゴール成功率で見てみると平均50%は入るし、3ポイントも平均30%から40%は入ります。だから練習っていう努力は裏切らないな、っていうのは今の代表見てたらすごい感じますけどね。
片峯 女子の方がコンタクトを嫌がらないっていうか、鍛えられてるんでしょうね。高校のレベルでもそうです。去年の、それこそ桜花(桜花学園高校/愛知県)と岐阜女(岐阜女子高校/岐阜県)のインターハイ決勝とか見ても、男子の決勝よりそういう面で女子の方がレベル高かったですね。戦術の読み合いと、体のぶつかり合いと。
中川 やりたくないことを練習でも常にやりますね。5対5よりも2対2、3対3などの分解練習を集中してやります。
小林 嫌やね。選手からしたら嫌やもんね。
中川 嫌ですね。
玲央 キャリアの長さとかも影響するんですかね。女子って平均だと何年くらいですか?
小林 30歳くらい?
中川 いや、その年齢の選手はもう本当にいないです、あんまり。
玲央 やっぱ、どうしても体に負担が出てきちゃうんですかね。
中川 まず練習が長いから。そこで男子と差が出てるなって。
大柴 男子はプロでも2時間くらいですか?
小林 そうです。2時間くらいですね。
玲央 NBAなんて、シーズン中練習しないですからね。シューティングメインで。
小林 試合数、多いっすもんね。
玲央 82試合もありますから。だからそこでまたさらに練習詰め込んじゃうと、もう選手がダメになっちゃう、みたいな考え方で。
中川 でもその辺をしっかり考えてくれるのは良いですよね。ケアの時間もしっかり取れますし。
玲央 最近、NBAではキャリアの長い選手がどんどん増えてきているんです。10何年とか普通になってきてる。体をある程度、維持できるような環境を作るみたいな。
中川 でも、絶対それは重要ですよね。私は社会人になってずっと怪我で苦しんでいたので。ケアに当てられる時間ももう少し必要かもしれませんね。
小林 どこをケガしたんですか。
中川 両膝。桜花からシャンソン(シャンソン化粧品/Wリーグ)に入る時に、それまでケガはあんまりなかったんだけど、代表合宿で急に膝が腫れてきて。慢性的に蓄積されたもので、軟骨とか半月板だった。もうそれで9年間ケガで棒に振った感じだったね。だから練習も1年目で半分。そこからもう……。
小林 もっと少なくなって。
中川 そう。最後の5年は練習がほぼできなくて、試合も出てない。今までにいないタイプの選手だったかもしれない。要領よく休む事が出来ていれば、私ももう少し長く現役生活をおくれていたのかもしれないな。無理を積み重ねる事は良くないですね。
片峯 頑張っちゃったんだな。
中川 悔いはないけどね、自分で選択したんで。
大柴 じゃあ、そろそろ行きますかね。
中川 はい。まずは福岡大学附属大濠高校に入ったきっかけを教えてください。

大濠を知ったきっかけは阿刀秀嗣。地元が一緒で、彼の父親が大濠のコーチだったので、小学生から一緒に練習していました(小林)。

片峯 中学から高校に上がる時ですか?
中川 そうそう。
片峯 「格好良くて強い」。そういう憧れのチームだったんですよね。大濠がどういう学校かとか、はっきり言って中学生の時はそこまで分からず。それよりもバスケットボール部に強い憧れを抱いていた。やっぱり田中國明先生(今年3月24日に逝去。享年75)の人柄に惹かれて。私は一般での入試だったけども。
中川 え、一般で?
片峯 大祐も一緒よね。
小林 うん。
中川 ほかの高校とかに行きたいっていうのも別になく。
片峯 そうですね。はい。
小林 俺はあったけどね。共学が良かった。
一同 ハハハハハハハ。
中川 一般入試で入ったんだね、2人とも。
小林 僕はなんか入り方が片峯先生と違って。阿刀秀嗣(小林選手、片峯監督の大濠高校同期。現在はCROSSOVERなどで活動)だったんですよ、ほぼほぼ。
大柴 えっ? そうなんですか?
小林 そうなんです。地元が一緒じゃないですか。彼のお父さんが大濠のコーチだったんです。なので練習が一緒なわけです、小学校から。大濠の練習で阿刀さんに付いていって大濠行って、とかして。で、中学に入っても変わらないじゃないですか。「これが大濠でやってる練習だから」みたいな感じでずっとやってた。だから自然と「大濠っていうところに入るんだろうなぁ」くらいに思ってて。それで改めて、受験どうしようかなって考えた時に、田中先生から電話がかかってきて。で、「特待じゃないけど来て欲しい」っていう、謎の誘われ方をしたんですよ。
中川 そういうの、あるんですね。
小林 「じゃあ獲れよ」って思うじゃないですか。そこでちょっと反骨心が生まれて。
中川 逆にね。
小林 だから秀嗣なんです。僕のきっかけって。
中川 特待生かぁ。だいたい何人くらいいる?
小林 うちの代は6人いた。
片峯 多分5人やね、うちらの時は。
大柴 今でもプロの人いるんですか、その特待生たちの中で。
片峯 いや、誰もおらん。それこそ大祐だけ。
中川 社会人とかに進んだ選手もいたよね。
小林 いる。今は山田純也だけ。横河電機っていうところでやってる。あとは僕くらい。
中川 3年生の時、スタートは何人だったの?
片峯 3人。あとは下の金丸(金丸晃輔。現・シーホース三河)と……。
小林 4人やった。小宮(小宮純季)がいる。
片峯 小宮もいた。4人か。
中川 なんか分かるかも。フォワードの。
片峯 そうそう。
小林 竜馬(橋本竜馬。現・琉球ゴールデンキングス)と控えで。
中川 やっぱりめちゃめちゃ良いですね。
小林 10人皆うまかったね。AチームがBチームに練習試合で負けてたもんね。
片峯 秀嗣がうざいんですよ。
小林 秀嗣、意外に入るっちゃ。
一同 ハハハハハハ。
中川 なんか2人が3年生の頃って、かなり期待が大きかったのかなと思うんだけど、優勝できませんでしたよね。当時私は、大濠は優勝すると思ってた。それくらいメンバーが揃ってる印象だったな。
小林 ウインターは出てすらない。
中川 あっ第一(福岡第一高校)が出たからか。
小林 初めて負けたっすね、そこで第一に。
中川 私、桜花ながらに結果だけはすぐ聞いて。こっちが勝ったんだ、っていう印象だった。
小林 第一がそのままウインターカップ優勝しましたもんね。
中川 どういう1年だったのかなっていうのが、個人的にすごい気になってますね。
片峯 私、キャプテンをさせていただいてたんですけど、皆、相当熱くバスケットしよったです。練習中でも、練習試合でも。普段は仲良いんですけど、バチバチやっぱり喧嘩するし。
小林 喧嘩しよったね。
片峯 何とかして田中先生を胴上げしようっていうことで、頑張った1年やったんです。ただ、インターハイも延岡(延岡学園高校)に3点差で負けたしね。
中川 うーん。延学も強かったですもんね。
片峯 ウインターカップの県予選も3点差で負けたし。やっぱ甘いところがあったんだろうなって。そういったことがないように、今チーム作りをしてますけど。

福岡note締め用

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この後も、選手・監督としてそれぞれトップを走るお二人の視点から今後のBリーグや育成などについて語ってくださっています。

続きは本書をご覧ください。


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