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現役世代によるコミュニティ運営の変革(講義)

仕事や家のこともあり、途中参加・途中退出をしてしまったが、興味深い話が聞けたので記録に残します。

スナバ(長野県塩尻市)三枝大祐 氏

移住者を起点としたローカルビジネス

スナバ=公園の「砂場」。行けば誰かがいる。友だちかもしれないし、初めて会う子かもしれない。一緒になって、形のないものから形を作ったり、崩したり。そんな場所にしたいという気持ちが込められています。

SUNABA HP

 スナバを調べていると、運営者に地元の人はほとんどおらず、県外出身者が主に運営していることに気付きました。それぞれの人生の流れの中で”仕事の一環”、”夫の転勤”、”地域おこし協力隊”などで塩尻市に関わった人たちが、塩尻市に集まり、立ち上げられました。

スナバのフィロソフィ
1.自分と他人の「成長」を喜ぶこと
2.チャレンジすること
3.Give&Getの精神
4.多様性に対するリスペクト
5.自分を大切にする

 ある人が抱いた夢や実現したいことが、色々な人の意見で潰されてしまう。そんな想いの”火種”が潰されず、輝くような環境を用意したい、と仰られていました。

スナバのVISIONー生きたいまちを共に創るー

このまちで生活するひとりひとりがこの地域を構成する市民です。
自分たちが生活する中で感じた違和感や課題、欲求は、自分たちの手で解決・達成できます。自分ごとで考え、実行した一つ一つの小さなアクションが未来のまちへとつながり、生きたい街を構成していきます。

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スナバのMISSIONーシビック・イノベーターを増やす環境を創るー

シビック・イノベーションの中心地として、課題も欲求も自分ごとで考え、行動を起こす。シビックイノベーターが増えていく環境を創ります。

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ACTIONー3つの「創る」ー

人を創る
 課題も欲求も自分ごとで考え、行動を起こす。アントレプレナーシップ・オーナーシップ・リーダーシップを持った人を増やします。
事業を創る
 シビック・イノベーターへの伴走を行い、地域やまちの未来をポジティブに変えていく自律的な事業を増やします
場を創る
 人々が垣根を超えてつながって、対話や共創する機会を作り、集合知のあるコミュニティを醸成します

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 人を創ること。それがみらいある地域づくりに最も必要なこと。

 本当にその通りだな、起業家、変革者、リーダーが育ち、活躍する風土が醸成されている街が未来の日本をリードする街になるんだろうな、と思いました。刈谷市にもこういった組織ができてほしい。

Q NEXT(愛知県岡崎市) 佐谷繁 氏

関係人口を活用したエリアマネジメント(地元の人×よその人)

 QURUWAプロジェクトは、私も少しだけ学びましたが、とても優れた仕組みだな、と思います。

 乙川と岡崎城周辺を”Q”で囲まれた部分をかつての岡崎城の「総曲輪」と掛けて、「QURUWA」と呼んでいます。この地域の回遊を実現させ、まちの活性化を図る戦略のことです。

 この”Q"の部分、50%は公共空間で出来ており、年々公共空間の活用日数が増えています。また、残り50%の私的空間ではポツポツと企業の新規出店数が増えているそうです。

 佐谷さんは、”誰でも自らの意思で関われるプラットフォーム”にしたいという想いのもと、自治会と行政の橋渡し役やQエリアのコントロール(イベント、防犯、騒音対策)に取り組んでおり、QURUWAに関わる企業や人が自走するために、民間主導の稼ぐ仕組み(まちづくり)を考え、実践しています。
 そして、Qエリアの課題を自治会、行政、まちづくり会社などが一緒になって、岡崎市を盛り上げるための案を包括的に考えています。
 今は、エリア内全ての組織が対立ではなく、相関関係で結ばれており、良い雰囲気が出来上がっている、とのことでした。

 佐谷さんはQURUWAに関わる人々が”顔を合わせる”、”お互いを知る”、”話す回数を増やす”ことを心掛けているそうです。

 Qエリア内外から自発的に岡崎市のために集まってきた人たちが年2回の定例会で顔を合わせ、分科会で話し合い、お互いのテーマの取組みを発表し合っています。そうして、すぐにでも実現したいことを協力し合って実現している、とのことでした。

QURUWAとプロジェクト
1.ホテル・コンベンションの整備・運営
2.桜城橋橋上広場・橋詰広場の整備・運営
3.東岡崎駅周辺(北東街区)の整備・運営
4.乙川のかわまちづくり
5.籠田公園・中央緑道の整備・運営
6.りぷら暫定駐車場の活用
7.道路空間の運営(康生通り・連尺通り・二七市通り)

QURUWA HP

 他にも、高校生の発想を形にするプロジェクトも動いているそうです。

地域の活性化が進んでいる街は、高校生を上手に巻き込んでいる印象があります(今日の大きな学びの一つ)。

刈谷市にもそういう宝のような人材がたくさんいるはず。
自分自身もそういう人になりつつ、宝のような人材と出会い、人づくりに携わるようになりたいと思いました。

勝央町しょうおう志援協会(岡山県勝央町) 本行才泰 氏

子どもや高校生を巻き込んだ地域ブランディング

 2015年にしょうおう志援塾が設立。その一員として立ち上がりから関わられた方です。しょうおう志援塾では、人づくりをテーマに様々なイベントを仕掛けます。

こころざしが 人を動かし 街を動かす

しょうおう志援協会HP

 こども起業塾、町民の主張(300~400人が公民館で発表)、第一回オープンファクトリー(3,000人来場)と、人口1万1千人の街にたくさんの人が訪れる仕組みを作りました。

 他にも、勝田郡勝央町(中心市街地の町名が勝間田)の”勝”という縁起の良い文字が街で使われていることにちなみ、”勝ブランド”を立ち上げ。このブランドは、ふるさと納税に利用されています。
 さらに、勝間田高校とアグリ体験プロジェクトを実施(山陽新聞に取り上げられていました)したり、SDGsまちづくりサロンの開催を実現させたりしていました。

 本行さんは、「一番大切なのは人材」と仰られていました。

人材が活きるためには、その人の興味・関心のあることを一緒になって楽しんでやること、と仰っていました。

一番大切なのは人材 

お三方すべてに共通していることは、”人づくり”。

人を生かすためにはどうすれば良いか、その人の夢を掘り起こし、実現させるために全力を尽くしているように思いました。

言葉だけでなく、仕組みを実際に考え、そこに情熱を燃やし、実現させる。

その熱い想いが緻密な計画、実行力、人が集まる結果につながっているのだな、と感じました。

私自身も、まずは表面的な言葉だけでなく、想いにまで落とし込みたい。
そのために、今回noteに書き起こしました。

私も刈谷市でこのような仕組みを実現させたい。
漠然とした想いですが、自分にできることは何かを一生懸命考え、刈谷に熱い灯をともしたい、と思っております!

参加してよかったな。

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