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京極夏彦さん 鵼の碑 読了


9月14日に買って読み始めた、京極夏彦さんの新刊 鵺の碑を読み終えました。
あちこちの書店で分厚い本が売り場を占有してますね。

17年ぶりのシリーズ新作。新書で820ページのボリューム。

 時間のある時にぼつぼつ読み進めましたが、相変わらず 読みやすい。

殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。
消えた三つの他殺体を追う刑事。
妖光に翻弄される学僧。
失踪者を追い求める探偵。
死者の声を聞くために訪れた女。
そして見え隠れする公安の影。

発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、
縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。

本の概要より

 紹介にある、複数の事件を巡る話が、日光を舞台に展開します。










あまり、本筋には触れませんが少しばかり。

 今回の題材は、鵼。

 虎 猿 鳥 蛇の合成とも言われる妖怪ですが、キメラと言うより、色々な逸話が混在し、実態がよく分からないと言う捉え方の様です。
 存在しないけど、人が後付けで話をつけたとも・・。
 全編を通してみると、この辺りが実に腑に落ちる感じでした。

 

 会話劇が多く、雑談、蘊蓄色々脇道の話も多いですが、テンポが良いのでついつい読んでしまいます。


今回は、過去作に出てきた人が、皆それなりに動いています。
 前回、邪魅の雫では、殆ど出番のなかった木場刑事が結構出てます。
 関口君も、相変わらず巻き込まれながらも、彼なりに頑張ってはいる感じ。
中禅寺からはボロクソですが(^_^;)
 益田探偵も、榎木津からバカオロカと言われつつ、奮闘してます。
榎木津は相変わらずですね・・出てくると笑いを誘う(^_^;)

恐らく、評価の分かれる作品だと思いますが、個人的にはとても面白かったです。   

 既に次回作のタイトルも発表 幽谷響(やまびこ)の家。
さて、読めるのは何時かな・・(^_^;)


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