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映画『余命10年』についていろいろ述べてみる※ネタバレ有り

『余命10年』。この映画を見て号泣した人にとって、ここからの文章はGW空けの憂鬱な心にさらなる追い打ちをかけてしまうことになりそうなので、厳しい言葉をかけること無く、スっと…スっと静かに飛ばしてもらえると幸いです。

なら書くなって話だとは思うんですけど、ずっとモヤモヤしていて…。
ほんとすみません。

もともとそんなに映画を見るほうでもないし、この類の映画は特に観ないんですけど、そのときに丁度お付き合いする人ができまして、とにかく泣けるらしいから観に行きたいということで行ったんです。

大筋は、病気で余命短い女の子(小松菜奈)が残された約10年の間にどう生きるか、みたいな感じ。実話なんでしたっけ?
家族や友人や坂口健太郎演じる男の子との関係の中で、未来が閉ざされ今をどう生きるかということに悩み苦しむ主人公を描いているというかなんというか?

もう、観たのが3月なのでうろ覚えなのと、それぐらい中身がなく感じたというのもあります。
談笑→私、病気だし…→重い空気
とか、
恋人ができそう→私、病気だし→距離を置く→相手困惑、
みたいな流れと頻繁に挟まれる役者の涙の応酬。

主人公との関係に進展しないことで半ば諦めていた男の子が、バイト先の店長からの何気ない一言をきっかけに、急に街中を走り回って主人公を探し、劇的な再会を果たしたと思ったら、ここまであんなに拒否ってたのにあっさりOKしてもらえて付き合ったり。

病気の進行でたまに倒れたり管がつながったりするくらいになっているのに、恋人とスキー旅行に行き、はしゃいだ末に朝方突然一人で帰り出し、静止する男の子に先が見えている病気だと告げて別れてみたり。

しかも、病気のことを男の子は知らなくて(厳密にはそこまで重い病気とは知らなかった?)
「え? 余命? え? いや…でも今は医療も発達してるし、なんとかなるんじゃないの?」
はあ? 冒頭で終わった話をいまさらコイツ何言っちゃってんの? って僕ですら苛つくくらい、周回遅れも甚だしい話をしていたり(一周回って不憫)。

その後、男の子がお店を出すことになるんですけど、
「名前はもう決まってます」
おいおいおい! まさか…? やっぱり?! って叫びたくなるくらい、しっかり主人公の子の名前を付けていて、こいつ正気かよ!!! ってなったり。

それでも僕が一番驚いたのが、そんな寸劇(?)が映し出されている劇場において、鼻をすするような音が聞こえていたことでした。
その現実を受け入れられなくて、笑いを…こらえているんだよね…? って自分に言い聞かせていました。

観終わったあと、一緒に行った子から“一切泣けなかった”っていう感想を聞けてほっと胸を撫で下ろしたのですが、帰り道に感想のエゴサをしてみると、「泣いた」「泣けた」「もう人生で一番泣いたかもしれない」「バスタオル必須!」とかがそれはもうたくさん呟かれていまして、否定的な意見の多いtwitterでそれだったから余計に自分の感性を疑ってしまいました(そして、この映画を薦めてきた彼女ともそこから一ヶ月程度で別れるという(笑))。

だからこそ、noteに書いてみたんですけど、みなさんどうだったんでしょうか?

ストーリー展開はほどほどに、役者さんの演技にだけ集中すればよかったのかも知れない。小松菜奈さん、坂口健太郎さんを始め、役者さんの熱演が際立ってたと思います。

だからこそ余計に話の展開がチープに見えたんだろうなあと、とりあえず自己完結しておくことにします。

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