午前5時、喫煙所にて。
僕は「馬鹿」かもしれない。
28歳を目前にして、ふとそう思った。
午前5時
この時間は深夜であり早朝で
一番しょうがないことを考えてしまう時間だ。
雨音と音楽が鳴り響く真っ暗な部屋で
画面が割れてしまったiPhoneを開いたり閉じたりしている。
意識はそこにはなくて
暗く湿った過去にトリップしている。
不安定な仕事も
少額なのに返しきれない借金も
なかなかできない恋人も
自分がしてきた選択が
今になって自分の首を強く締め付けている気がする。
気分を変えよう。
煙草を吸おう。
丁寧に煙草を巻いて喫煙所に向かう。
煙草に火を点けて
天に上る煙を見ながら
僕は「馬鹿」なのかもしれない
そう思った。
午前5時、喫煙所にて。
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