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デザイン会社から事業会社に転職して1年経って思うこと

昨年の8月にデザイン会社から事業会社に転職して早いもので1年が経ちました。この1年は本当にあっという間に過ぎた感覚で月によってはあまり記憶がないほどです。

節目となるこのタイミングで転職してこの1年間どんなことをしてきたのか事業会社に転職してみてどうだったのかを振り返ってみようと思います。

これまでの経歴

1社目は市場調査会社でアンケート調査の企画~分析・提案を担当していました。それなりに規模が大きい会社で教育制度などもしっかりしており、この会社の経験が今の自分の考えや仕事の進め方のベースとなっています。社会人としての基礎力を育んでもらい本当に感謝しています。

2社目は前職のデザイン会社です。webディレクターとしてwebサイト制作やwebサイト運用支援、web広告運用を行っていました。
日々いろんなデザインを目にしたおかげでデザインを見る目が鍛えられましたし、チーム一丸となってものづくりをする喜びを教えてもらった職場です。

そして現職となる3社目は環境機器メーカーの(主に)web担当、広報として会社や製品のことを伝える仕事をしています。

転職のきっかけ

当時の私はwebサイト活用の支援を行う中で、マーケティングや事業を成長させた経験が乏しい自分は果たしてクライアントに価値を提供できているのだろうか?という不安を抱いていました。

日々新しい技術やサービスが生まれ、情報をキャッチアップするのに必死な状態。自分で経験していないものは先駆者の発信の受け売りでクライアントと話をすることもありました。

それがいけないことだとは思いません。すべての事柄を経験することは不可能ですし、クライアントと一緒に取り組むことで(表現は不適切かもしれせんが)勉強させてもらうこともあると思います。

ただ、当時の私は自分の至らない範囲が広いと感じており、クライアントに応えられていないのではないかと思っていました。

そこで、実際に自分で手を動かしていろんなことを経験したいと考えるようになり、悩んだ末に事業会社への転職を決断しました。

今やっていること

自社のあらゆる活動をサポートすることをミッションとした部署に所属し、webサイトやSNSの運用から社外への発信、社内外のイベント監修など幅広い業務に携わっています。

職域としてはマーティング、ディレクション、web担当、広報のそれぞれが少しずつ重なったような感じです。端的にいうと「何でも屋」です。

キャンペーンを実施するとなればDMやバナー、LPを準備し、ビジネス展示会に出展するとなればブースのレイアウトや装飾、配布資料のデザインを行います。

ルーティン業務としてはブログ記事や導入事例記事を書いたり、定期的にプレスリリースを配信したりしています。

これまでの経験がどのように活きているか

webまわり

webサイト運用、広告運用は前職で担当していたので軽微な更新であれば自分でコードを書いたり、広告運用では管理画面を見ながら広告文を変更しています。

ディレクション

新しい取り組みの陣頭指揮をとることもしばしばありますが、このときは前職のディレクションの経験が大いに役立っています。

フワッとしたものごとを定義して関係者に合意を得ながら巻き込んで進めていくディレクションスキルはどんな環境でも活かせるスキルだと思いました。

データ加工

営業リストや顧客リストなどリストを作ることがあります。
市場調査会社に勤めていたときはローデータを加工して集計を行っており、このときの経験がデータベース作成に活きているなと感じます。

事業会社に転職して実際どうだったか

転職のきっかけとなった自分で手を動かしていろんなことを経験したいという点では大満足でした。

これまでは見たり聞いたりしたことはあるけれど、やったことがないものを実際に自分でトライ&エラーを重ねることで血となり肉となりました。

その他に事業会社に転職して感じたことがあります。

意思決定の自由度が高い

受託会社のときはクライアントからの依頼をもとに特定分野の業務を対応していましたが、事業会社ではそもそも何をするのかを決めるため意思決定の自由度が高いと感じます。

自分たちで決めれることが多い反面、自由度が高すぎて意思決定が鈍ってしまう場面もあり、いかにやらないことを決めるかが大事だと実感しました。

支援会社の価値を再認識

日々の業務に加えてキャンペーンの準備や急ぎの業務などで忙しくなってくると会議で決めたアクションが遅れて検証もままならずに次の会議を迎えてしまう負のループにはまってしまいます。

そんなときに第三者の立場で進捗を管理してくれたり指針を示してくれる支援会社はありがたい存在だと再認識しました。

この1年間で挑戦したこと

ECサイトをShopifyに移行

転職後まず行ったのはECサイトをShopifyに移行することでした。

それまでECサイトは別のカートシステムを利用していたのですが、ECサイト立ち上げ後の初期フェーズからもう一段階ステップアップするにあたり、既存のカートシステムではうまく実現できない部分が目立ち始めていました。

そこで幅広い機能が追加でき、更新も内製化しやすいShopifyに移行することにしました。

Shopifyに移行して良かったことはたくさんありますが、特にありがたかったのは商品ごとに送料プロファイルを設定できることでした。

自社の製品は送料が数百円〜数万円と幅が広かったので、送料が1パターンしか設定できない以前のカートシステムでは、複数アイテムの同時購入があると誤った送料となってしまいました。

その度に購入者に連絡して送料変更をしなければならず、結構な手間が発生していました。
Shopifyに移行してからは送料変更がゼロにはならないものの、大幅に減らすことができました。

コンテンツ制作

私が入社する前にもwebサイトには導入事例やブログ記事を投稿する機能はあったものの、時間的にもスキル的にも社内でコンテンツを作ることができていませんでした。

そこで、ユーザーに会いに行って話を伺い導入事例コンテンツを作ったり、社内の取り組みやYouTube動画ハウツー系のコンテンツをブログ記事にしてSNSやメルマガのネタとしても活用しました。

今では導入事例はダウンロード資料としてリード獲得に、ブログ記事は自然検索流入の増加に貢献してくれています。
改めてコンテンツを作ることの大切さを実感しました。

イベント企画・運営

自社製品のサウナストーブを体験してもらうためにサウナイベントを企画・運営しました。
イベントのディレクションは初めてでしたが、関係者を巻き込んでプロジェクトを進めていく前職のwebディレクションの経験が大いに役立ちました。

今までは社内でイベントを開催していましたが、今後は県外進出していろんな場所でイベントを開催していきたいと考えています。

メルマガ配信

メルマガ担当として会社のメルマガを配信しています。
コンテンツ作りと同様、なかなか継続してメルマガを配信できていないことが課題でした。
そこでサンロフトさんのメルマガフォーマットをパクって参考にメルマガ担当が気になる3つの話題と少しの宣伝を届けるスタイルで毎週1回配信しています。

メルマガを配信するときは果たして読んでくれているのだろうかと不安になったり購読解除があると少し落ち込んだりもするのですが、たまにメルマガへの返信で応援メッセージが届いたりメルマガを読んでくれていることがわかるとこれからも配信しようと前向きな気持ちになり活動の原動力になっています。

展示会対応

ビジネス展示会のブース装飾や掲示物、配布物の制作を担当しました。
展示会参加者の導線やどうすればブースに入りやすいか、リードから商談につながるためにはどんな情報提供をすればよいか、といったことを考えながら進めていきました。

webと違い一度かたちにしたものは簡単には直せないので、出来上がったものを見て事前の想定が甘かったと感じる部分もありました。
このあたりは都度改善を重ねていくしかないのかなと思います。

広報活動

メディアに会社や製品を取り上げてもらうためにプレスリリース配信をはじめとした情報発信に取り組みました。
広報活動で行ったことは以下の記事にまとめていますのでよろしければご覧ください。

今後挑戦したいこと

海外展開

自社製品を海外で販売するための取り組みを進めていきたいと考えています。直接取引だと現地とのやりとりや発送、決済などハードルが高いのでまずは間接取引から始めて海外販売の知見を得つつ徐々に直接取引に移行できたらと考えています。

マーケティングオートメーション

自社の営業活動はほぼオフラインで行っています。
オフラインの営業はニーズが顕在化している「今すぐ客」に対しては効果的なのですが、まだニーズがそれほどない「まだまだ客」には過剰です。

オンラインで情報提供を行い、「まだまだ客」→「そのうち客」→「今すぐ客」へと関心を高めてから営業にバトンタッチする仕組みを作りたいです。

終わりに

こうして振り返ってみると本当にいろんなことに取り組んだ1年でした。
なんとかやってこれたのはこれまでの経験があったからこそです。

ただ、一つ一つの業務に目を向けると満足には程遠い状態ですので今後も精進していきたいと思います。

2年目も愚直にコツコツと、そして変化を楽しみながら取り組んでまいります。

ここまで読んでいただいたみなさま、どうもありがとうございました!

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