何度でも自己憐憫

 娯楽を禁止されていたツケがけっこう大きく思われ、またその一方で自分の他責思考の強さにうんざりしている。どうしたらいい。

 もっと普通の子供でいたかったし、普通の女の子みたいな思考を許されたかった。が、その一方で、娯楽を禁止されたおかげで優秀な成績をわりと維持できたし難関私大に現役合格できたし、何よりこうして何度も被害者面できる。今まで不当に禁じられてきたものを満足するまで飲み干せば「普通」になる覚悟ができるのかもしれないが、私の欲の器は既にバグって底面を失っている。今さら被害者面をやめるなんて、少なくとも現時点ではできない。

 周りの人には迷惑をかけたくないんだけど、正直もう手遅れだと思う。大体の人の前で、娯楽を禁止された過去を自己憐憫たっぷりに語ってしまった。恥ずかしい話だ。もうやめたいのだが、この悔しさを自分一人で癒やすなんてどうやったらできるんだ。インナーチャイルドってやつなのか?何度か検索もしてみたけど、どうにも苦手なタイプのスピリチュアルな記事ばっかり出てきて閉口する。そうじゃないんだよ。自力で過去を清算して大人になりたいんであって、想像もつかないちっちゃい自分をよしよしするなんてできやしないんですよ。まずそのインナーチャイルドとかいうのを屏風から出せ。私にはできない。(ああなんかイライラしてきた。そういうのよくないよ)とにかく、もうちょっとスピリチュアルパワーの足りない人間にも分かるように説明してくれると助かるのだが。

 たぶん、人とちょっと違う生い立ちの人が時に漂わせる面倒くささをみっちり全身にまとってしまっているんだろう。薄い鎧。ちょっと自分を守れるけど、その代わり人と見ているものや味わう感触が違う。なんかしっくりこないぜあいつ、ってなる。いやあ、どうしたらいいんだか。

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