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彼女からの性的お仕置きで一晩中亀頭責めされて鳴かされた話1

思い出が悲しいことだったとしても信じて進んでいくんだ。
寂しさを知ってしまって挫けそうになっても
あなたのおかげで思い出して強くなれるんだ。
一人じゃないって、あなたのおかげで。
ありがとう。
Porter Robinson & Madeon - Shelter (Official Video) (Short Film with A-1 Pictures & Crunchyroll)


新規の仕事の打ち合わせで、久しぶりにこの街に降り立った。改札を抜けた瞬間、過去の思い出が蘇ってきて、気が付かないうちにそれらが遠いものになったことをまざまざと意識させられて、感傷に溺れそうになる。俺はまだ、俺はまだ、と思いながらも、時間は残酷で、絶対に止まってくれない。3限の出席票が配られるタイミングを見計らって足早にかつての母校に向かう生徒たちの溌剌とした若さに当てられて、晒され続けた時間の重みを実感する。

「今日は気分じゃねえや」と言って授業をすっぽかしたように、先方との打ち合わせをすっぽかしたい気持ちになったが、もちろん俺は大人なのでそんなことはしない。そうやって、様々なことをやり過ごしているうちに、全てが過ぎ去ってしまいそうな、取り返しのつかないことをしているような気にさえなる。でも、目の前の仕事は大事なので、それらの感傷を振り払って先方のオフィスへと向かった。

客先の打ち合わせは思いの外早く終わり、オフィスに帰る前に、この辺りをぶらつくことにした。そう、こうやって適度に仕事をサボるコツも覚えたのだ。だいたい、サラリーマンの仕事は「遅刻しないこと」、これ以外に無い。遅刻さえしなければ、仕事がどんなに出来なかろうが、サボってようが、そうそう決定的に信用を失うことはないのだ。なんてことを嘯きながら、俺は、この街を散策することにした。

自分が卒業した年を指折り数えてみて、ぞっとする。あっという間に、こんなに経ってしまったのか、と。毎日振り払っては湧いてくる仕事を淡々とこなしているうちに時間の進み方は早くなっていたが、まさか、これほどまでとは……と思い、慄然とする。

道路を歩き、路地を曲がるたびに、今の今まで忘れていた記憶が蘇る。そういえば、あの夜に……あの昼休み……あの帰り道に……そこかしこに記憶の残り香が残っていた。そうして、駅の周辺をぐるっと歩いた後に足が向かったのは、当時、俺が下宿していたアパートだった。

彼女についてのことは、忘れもしない、というと些か大げさなのだけれど、今でも時折、思い出す女がいる。大学時代に付き合っていた彼女のことだった。彼女は、今年、赤ん坊を産んで産休中だと人づてに聞いた。


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