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#推薦図書

#書いてつながろう

外出自粛でなかなか外に出られず、たくさんの暗い情報で頭がいっぱいいっぱい。

こんな状況だけど、みんなで「書く」ことでつながったり、楽しい習慣になったらいいな。


そんな企画に賛同したメンバーで、毎週テーマに沿って投稿しています。
参加したい方がいましたらコメント欄にてご連絡ください。

今週のテーマは「 #推薦図書 」です。

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と、始まったものの、本を読むと眠くなる呪いがかかったとても残念な人生を過ごしてきた私は、これまであまり本を読んできませんでした(前回までの投稿で、文章の拙さはお察しの通りだと思いますが)。その分マンガに触れて過ごしてきたので、勧めるならこっちの方が合っているかなと。なので、皆さんの投稿とはだいぶ毛色も違うし、為にはならないかもしれませんが少しだけお付き合いください。
この「#書いてつながろう」という企画は、冒頭の一文にあるように、「外出自粛でなかなか外に出られず、たくさんの暗い情報で頭がいっぱいいっぱい」ということで始まりました。そこで、こんな時だからこそ読みたいマンガ3選と題して皆さんにご紹介しようと思います。

こんな時だからこそ読みたいマンガ3選
1.人にやさしくなれる、心がほっこりするマンガ
つづきはまた明日 紺野キタ
2.鬱屈した日常を笑いで跳ね飛ばす!?ゆるい絵柄のシュールギャグ4コマ
濃縮メロンコリニスタ ニャロメロン
3.絵本の読み聞かせに使える(?)朗読をテーマにしたマンガ
花もて語れ 片山ユキオ(朗読協力・朗読原案 東百道)

1.人にやさしくなれる、心がほっこりするマンガ
つづきはまた明日 紺野キタ(幻冬舎)

最近、自粛警察とか口論や暴力など、やたらとピリピリしている人が多いように感じます。ストレスのせいなのかどうかは分かりませんが、こういう時だからこそ「困ったときはお互い様」と言えるような心の余裕がほしいものですよね。もし心が荒んでしまった時に潤してくれるのがこのマンガ。

お母さんを亡くし、父子家庭で育つ小学5年生の藤沢杳(はるか)と1年生の妹、清(さや)を軸に、兄妹の(特に清ちゃんの)成長を描いたほのぼのストーリーです。登場人物がみんなやさしさに満ち溢れていて、ちょくちょく家に顔を出す二人の叔母、里佳子のムードメーカーっぷりは、藤沢家に明るさを、読者にクスリと笑いを届ける一種の清涼剤のよう。隣に越してきた原田さん一家との交流や、日常の中にある些細な出来事から発見と成長をしていく姿は、見ていて微笑ましかったりちょっとウルっときたり、温かくてほっこりします。
実際にこのくらいのお子さんのいる方々からは「こんな物分かりのいい子はいない」と言われてしまいそうですが、それでも読んでいると、このくらいやさしい世界でありたいし、人にやさしくなりたいと思わせてくれる、全4巻のマンガです。


2.鬱屈した日常を笑いで跳ね飛ばす!?ゆるい絵柄のシュールギャグ4コマ
濃縮メロンコリニスタ ニャロメロン(マイクロマガジン社)

在宅勤務で家から出ることなく、平日か休日かもよく分からなくなるくらい代わり映えのしない毎日。テレビをつけても何だかなぁ、という日常がつまらなく感じている人に見てほしいのがこの一冊。

常に変わらない表情。後ろを向いた時に顔が横に表示される謎システム。4コマ目の下でオチを知らせるようなタイトルと位置。すべてが新しい、ゆるいイラストのシュールな4コマ。
ニャロメロンが生み出した、キャラクター名すらない謎の3人(?)が繰り広げる捧腹絶倒の世界観は、ツボると抜け出せなくなります。1冊に400本以上の話が掲載されているので、読みごたえも抜群です。


3.絵本の読み聞かせに使える(?)朗読をテーマにしたマンガ
花もて語れ 片山ユキオ(朗読協力・朗読原案 東百道)(小学館)

最後にご紹介するのがコチラ。何か始めたいけど漠然としている、もしくは、お金がかかるのはちょっと…という方にお勧めしたいのが「朗読」です。先月、声優の悠木碧さんが発案し、自宅で過ごす人々に向けた絵本の読み聞かせ企画「せいゆうろうどくかい」が大きな広がりを見せています。
朗読は誰しも一度は経験があるはず。国語の授業で当てられて、嫌々読んでいた方も多いのではないでしょうか。実はこういったマイナーなジャンルを題材にしたマンガがあり、それがこの「花もて語れ」なんです。

恥ずかしがり屋で引っ込み思案な主人公、佐倉ハナが入社初日に出合った朗読を通じて、人として成長していくお話なんですが、とにかく朗読の奥深さに引き込まれます。

その時、私は「お母さん」と言った。

さて、皆さんならどう読むでしょう?誰をイメージしましたか?
ハナは声に出して読むことができませんでした。恥ずかしがり屋だから、ではなく感覚的に気づいたのです。この一文だけでは情報が少なすぎてどう読んだらいいか分からないことに。

その時→距離(①遠い②中くらい③近い)、時間(①過去②現在③未来)、生活的条件(①通常②祝賀的③悲劇的④危機的)
私は→年齢(①老人②中年③子供)、性別(①男性②女性)
「お母さん」→私との関係(①実母②妻③よその子の母親)
と言った。→私の感情(①喜②怒③哀④楽)、私の情念(①甘え②親愛③平静④驚愕)

ざっと挙げただけでこれだけ。たった一行の文章を読むだけでも1万通り以上のパターンがあるとマンガにあります。
ね?朗読って奥が深いでしょ?
それだけではありません。4巻に出てくる芥川龍之介の「トロッコ」の回では、セリフ以外の文章「地の文」について書かれています。誰の視点で書かれた(読むべき)文章なのか、ということです。視点は全部で6つあり、作者の視点の中で、
①作品世界の外から
②作品世界の中に入って
③登場人物の心の中に入って
という3つと、登場人物の中で
④作品世界の外から
⑤作品世界の中に入って
⑥自分自身の心の中に入って
という、6つの基本パターンで構成されています。その他に時間・場所・気持ちの変化を加えるときりがないくらいに増えていく。それをどう解釈して読むのかというのが朗読の醍醐味です。
このマンガを見ていると、だんだん声に出して読んでみたくなるんですよね。もう少し子供っぽくかな?セリフの相手はこのくらいの距離にいて言っているのかな?など色々な言い方を試してみたくなったりします。

もう一つ、このマンガの面白いところ。それは朗読の演出です。
朗読の中の世界の描写を水彩画タッチで描くことで、マンガの中の現実世界との書き分けをきっちり行っています。漫画ならではの視点の切り替えです。また、朗読の中に出てくる言葉は、地の文やセリフによって別の書体で書かれているという演出も見逃せません。これによって朗読を深くまで理解していない読者を置いてけぼりにすることなく、しっかり話の中へ入り込めるよう誘導する演出となっています。
意外と知られていない朗読の世界。かつて授業中に声に出して本を読んでいたことが、こんなにも熱く奥深く、面白いものだと気づかせてくれる作品です。


さぁ、いかがでしたでしょうか?
今回はこんな時だから読みたいマンガというくくりでご紹介しましたが、他にも知ってもらいたい面白いマンガはたくさんあります。
マンガをテーマにする回があれば、その時にまたおススメマンガをご紹介したいと思います。

それでは、また。
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#書いてつながろう

日花:https://note.com/__har_uka__
ピータン清介:https://note.com/dekiyop
あきほ: https://note.com/createoishi_hoho
やゆよ : https://note.com/adesso_a_nanna
わちゃる: https://note.com/what_a_room
あやのちか: https://note.com/ayanochka_
ちいだ とさかな: https://note.com/d_1212
にの瀬 : https://note.com/pponn
Sho : https://note.com/shono1

来週のテーマは「 #男女の友情

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