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有給のインターンシップ参加も! メルカリが、女性やLGBT+対象のソフトウエアエンジニア育成プログラム参加者を募集

メルカリが、IT業界のマイノリティーを対象にした、ソフトウエアエンジニア育成プログラム「Build@Mercari 2023」の参加者を募集している。トレーニングとインターンシップにより構成されるプログラムとなる予定だ。

IT業界におけるD&Iの課題解決に向けて

メルカリは、個々の多様な経験や視点を尊重した世界的に競争力のあるチームづくりを目指すために、2018年からダイバーシティ&インクルージョン(多様性と受容)を推進してきた。

そうした中で、同社は「日本のソフトウエアエンジニアの女性比率は約22%にとどまるなど、メルカリだけでなくIT業界全体におけるD&Iの推進には、いまだ多くの課題が残されている」ことや、「女性やLGBT+コミュニティの人など『理系分野』のマイノリティーの多くは、ロールモデルの欠如や理系科目におけるジェンダーギャップにより、本格的にソフトウエアエンジニアを目指す機会を十分に得にくい」といった現状に目を向けてきたという。

今後、多様な人材が活躍できる環境づくりがより一層重要となるだろうと、メルカリが立ち上げたのがこのソフトウエアエンジニア育成プログラムだ。2020年の初実施から今年で4回目となる。

トレーニング終了後にはメルカリ開発チームでインターンシップに参加

応募者は、コーディングテストと書類選考を経て合格すると、3週間ほどのBuildトレーニングプログラムに招待される。同プログラムでは、ソフトウエアエンジニアリングに必要な基礎知識と技術力を身に付けることを目標に、個人やチームによるタスクの取り組みとハッカソンへの参加が課せられる。今回、トレーニング制作にプログラムの卒業生社員が携わることで、より実践的な内容になっているという。

3週間のトレーニング終了後の選考に通過するとインターンシップへの参加となり、2か月にわたり、同社開発チームでのアプリやウェブ機能の開発に携わることとなる。技術領域は、GoやPHPを使ったAPI、ウェブアプリケーションの設計から運用といったバックエンドから、UI/UX改善といったフロントエンド、iOSやAndroidにおける対応や開発、機械学習におけるものまでと幅広い。また、このインターンシップは有給となるそうだ。

プログラム卒業生の声

Build@Mercariに参加して、ソフトウエアエンジニアリングに興味を持つ同じような境遇にいる仲間に出会えたことが大きいです。そういった仲間の話を身近に聞くことで、自分の今後の人生やエンジニアリングに対するモチベーションがとても高まりました。メルカリ入社後も、この機会に出会った方とハッカソンに出るなどいまだにつながりがあり、参加してよかったなと感じています

メルカリ

私は大学時代はCS専攻ではありませんでしたが、Build@Mercariに参加したことで同じ志を持つ人たちと集い学ぶことができました。その後のインターンシップは、実務的な内容に触れながら技術を向上させていただける素晴らしい機会でした。メルカリ入社後もメンターに教えてもらいながら新しいことを学び、充実した日々を過ごしています

メルカリ

「Build@Mercari 2023」の応募条件とスケジュールは以下の通りである。

応募の必須条件

・メルカリグループおよび各カンパニーのミッションとバリューに共感できる人
・STEM・IT分野におけるマイノリティーであると自覚している人
・16歳以上の学生(社会人経験1~3年目の人も可)
・日本在住かつ有効な就労資格を持つ人
・最低限のコンピューターサイエンスの知識がある人
・選考後に、BuildトレーニングプログラムおよびBuildインターンシップの両プログラムへの参加が可能な人
・パソコンとインターネット環境を持っている人

応募期間:2023年2月16日~3月31日
開催時期(予定):
Buildトレーニングプログラム 2023年5月8~30日
Buildインターンシップ 2023年8~9月

日本文および英文による詳細なスケジュールや応募概要等は以下で確認できる。多くの方にぜひチャレンジいただきたいと思う。

文:遠竹智寿子
フリーランスライター/インプレス・サステナブルラボ 研究員

トップ画像:iPhotostock.com/BRO Vector
編集:タテグミ

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