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オンライン授業でツールを色々使ってみてわかってきたこと

4/18-19日の週末10時から16時40分の終日オンライン授業が終わりました。授業では、8種類のITツールを使ってみて(まだ他にも来週の後半の授業で使う予定のツールあり)、ツールを使う場面と得手不得手がわかってきました。発展途上の現状を共有します。

板書機能:Mural vs. iPad

議論の状況を共有するために、MuralとiPadPro+ペンでNoteAlwaysを準備しました。その結果、Muralの方が画面が大きく使えるため、私にはあっていました。一方、書画機能の別方法として準備していたiPad+アプリは、画面の空間が狭く、Muralに比べると使いづらいという結果になりました。

連絡機能:Zoom chat vs. Sli:do vs. Google Spreadsheet

授業中の学生からの緊急連絡(Zoomから落ちたとか)、学生同士のフィードバック(この意見に感動!とか)、授業の進め方に対する提案などでツールの使い分けが必要です。実際に議論が始まると、板書や学生たちの表情のわかるギャラリービューの優先順位が上がります。議論の最中に、Zoomのchatがオレンジになっていてもみにいけないため、コミュニケーションツールとしてあまり有効ではありませんでした。それよりも、Zoomのいいね!サインや、拍手の方がフィードバック機能としてはよいようです。

一方、緊急連絡にはzoomのchat、これで連絡できない時には今回はSli:doに連絡が来ました。Zoomのchatは全員配信にすることによって、誰かが気づいて必要があれば音声で知らせてくれるため緊急連絡に適しています。しかし、ネットワークが不安定でzoomから落ちてしまうというなどの連絡は、その他のツール(今回はSli:do)が必要です。また、今後の進め方の提案などのためには、Spreadsheetが掲示板の役割を果たしてくれました。

発言管理機能:物理手あげ vs. Mural vs. Sli:do

これがいちばんの難関でした。どうやって学生を当てるのか?結果、Zoomのギャラリービューで手を上げてもらう(物理的に)がいちばん使えました。今回は50名弱ということもあり、一画面(7x7=49人)に収まりました。Zoomの挙手機能は、手を下げるのを忘れてしまうため、使い勝手があまりよくありません。

学生の当てて欲しいという気持ちが大きく現れたのが、Muralのポストイットです。意見を募ったところ、あっという間に画面いっぱいにコメントが溢れ、ファシリテーションができない状態になりました。Sli:doも使えるようにしましたが、結局ツールを複数使うと、集中力が分散され効果がないということがわかりました。そのため、ギャラリービューで物理的な手あげ、板書にMuralが今のところのベストソリューションです。

グループワーク支援・管理機能:Google Drive, Slide, Jamboard

今回の授業の特徴は、ケース議論だけではなく、フィールド手法を駆使するグループワークです。そのため、授業で自動ブレークアウトでは不十分で、学生のピッチ結果によるグループ分け、最終発表までグループワークする環境が必要でした。それには google兄弟が役にたちました。特にGoogle Slideは社会人学生が慣れていることにあり、使いやすいようです。

運営的に一番の難関だったのは、午後にグループ分けをして、そのグループを手動で作ることです。結果として、できたのですが、色々と引っかかりました。いかに手順を示します。

1. 事前グループをCRLF+UTF-8 with BOMに変換したCSVファイルを作る(MacではCotEditorが便利、CSVのヘッダーは ルーム名を事前割り当て,メールアドレス)

2. Zoomを立ち上げ直し

久しぶりでした!editorなんて使ったのは。途中学生や事務局の支援もあり、実施できてよかった。

オンライン授業のPros:みんなとの距離が近い

今回2日間授業を実施してみて、オンライン授業の良いところは、このような状況ということもあってか、学生と同じ目線にいること。特に、学生にピッチのファシリテーションや他の学生の技術サポートをお願いしたりして、一人だと到底マネージできない状況を助けてもらいました。また、ピッチセッションは、移動時間がほとんどないため、物理的な教室でするよりも時間短縮・効率的にできたのは発見です。

オンライン授業のCons:それぞれの環境が違う

一方、PCに始まりネットワークや空間そのものなど、参加者の環境はまちまちです。そのため、大きなスクリーンだと力を発揮するMuralは、11-inch displayに収まるように配慮する必要があります。

ネットワーク

結局、人と人とのコミュニケーション

授業の準備で、ツールのテストをしているのか、中身を作っているのか、わからない状況の中で迎えた授業からわかったのは、結局大切なのは人とのコミュニケーションなんだと。ツールは技術的な制限があっても、それをどう使うかだけのこと。それ以上に大切なのが、人。今回は、ネットの情報や、学生、事務局に多くの支援をいただきました。それなくして、授業はできなかった。ありがたいと思うと同時に、今回の経験を通じて、技術エラーよりもヒューマンエラーに心を配らないとと気づかされました。

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