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デザインとイノベーション

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人々の幸福は生き方をデザインする事か?その時デザイナーはアントレプレナーになる

 ManziniのLivable Proxity[1]の第3章ケアする都市を読む。この章は、ケアのための新たなサービスシステムのアプローチを議論する。アクターtoアクターの価値共創、サービスとITインフラストラクチャーの関係性も明確になる。 ケアとは何か? ケア活動は、家族、集落などの比較的閉鎖的な集団内で授受されてきた。ここでいうケアとは、「私たちが『世界』を維持し、継続し、修復して、その中で可能な限りよく生きることができるようにするために行うすべてのことを含む活動」[2

Livable Proximity:近接の経済に向けて

近接の経済に向けて 「現代の産業社会が、これに先立つもっと単純で質素であった社会より、人間の幸福の増進により大きな貢献をするだろうと考える理由はどこにもない。他方また、昔もっとしあわせであったとかもっと人間的であったとかよくいわれるようなそういったノスタルジアも、あまり経験的な根拠があるとはいえないのである」(Simon, 1996, p193)というSimonの語りは、Covid-19の最中、本書を書いたManziniと重なる。ここでは、担当した「3章 ケアする都市」を核