【D2Cnote】D2Cやってるなら検討したい、"クラウドファンディング"のすゝめ【前編】
D2Cノート前回までは~
第1弾(3月10日作成)ではD2Cブランドのフレームワークを語り、第2弾(3月20日)ではD2Cブランド名鑑を作り上げました。熱意伝わりましたかね。(^o^)
そして、今宵(3月20日=ちょうど5日おきですね) は.......
第3弾はクラウドファンディングにスポットライトを当てます!
第1弾でも記したように、D2Cブランドの立ち上げに於いて、初期100名のカスタマーとの接点づくり・コミュニケーション・UGC生成・長期的なファンづくり・Facebookの類似オーディエンスリスト作成の観点から、クラウドファンディングの重要性を説いています。(あくまで持論です)
❝◆クラウドファンディング検討
*製品正式ローンチ前からファンを獲得し、アンケート等を取ることで、UGC発生元の初期100名のカスタマーとなる人といかに接点を作るか?そのチャネルとしてクラウドファンディングを使うべきか、自社ECだけで担保できるか?(UGCの大炎を起こすために何をすればいいか?)❞
『【D2Cnote】2ヶ月間インプットし続けた内容を10,729字でアウトプットしてみた』 の「新興ブランド立ち上げ時のイシューリスト-Ⅲ. PR編」より
それでは、早速本編へ(今回は前編・後編の2部構成を考えています)
前編:D2Cブランドのクラファンページの傾向調査 ←今日はココ
後編:これからクラファンを検討しているD2Cブランドに有益な勝ちパターン提示編 ←いつか持論が出来たら公開したい
Ⅰ. Makuakeだけで1億の売上を作った、AnkerJapan
◆プロジェクト概要
Ankerが開発した4K+3Dオーディオ対応、最大150インチのスマートプロジェクター
◆達成状況
*達成率:11,712%
*調達資金額:1億1,712万3,701円(この調達額を初めてみたとき唖然としました)
*サポーター数:1,171名
◆D2C海老原の着目点
①プロダクトの説明力が明瞭かつ洗練されており、実物を見なくとも品質の高さが分かる(クリエイティブ力の高さ)
└ 画像・GIFをふんだんに活用した説明箇所
②プロジェクターあるあるのピント調整を、オートフォーカスで手間ゼロにした所(プロダクトとしてのPOD=差別化要素の高さ)
▲プロジェクト紹介ページより抜粋▲
③AnkerJapanという安心感によって、7万円・15万円代の高価格帯ながらもプロジェクター初購入者を相当数獲得できていると思われる
└ コメントから「初」を含む件数をカウントすると、20名発見(総コメント数:213件)
▲サポーターによるコメントより抜粋▲
④初日で2,400万を売り上げた、ブースト力
└ AnkerJapanのブランド力の高さ+αで、どのようにプロジェクトの認知力が上がったのかは研究したいものです(分かり次第更新します)
└ 海老原仮説
└ Makuakeのメルマガ・スマホへのプッシュ通知によって認知力が跳ね上がったのでは
└ プレスリリースのIMPを最大化させた広報・PR力があったのではないか
▲活動レポートより抜粋▲
Ⅱ. オーダーメイドスーツD2Cの雄、FABRIC TOKYO
◆プロジェクト概要
ネットでオーダーメイドスーツ
◆達成状況
*達成率:166%
*調達資金額:180万360円
*サポーター数:84名
◆D2C海老原の着目点
①オーダーメイドスーツは「お店で買うもの」から「クラファンでも買える」購買体験のイノベーションを提供した所
└ 「より高品質、より手軽、より安価に購入できる」ことをプロダクトメッセージとして繰り返し訴求
▲プロジェクト概要ページより抜粋▲
②”感度の高い”ビジネスマンをアーリーアダプターの多いクラファンで獲得できたこと(Place戦略が良かった)
└ 明確に、感度の高い∧おしゃれなビジネスマンをターゲットに据えている
└ この頃は、FABRICTOKYOの屋号でもなく、かつ、「Fit Your Life」も掲げていない模様
└ ブランド立ち上げ初期のカスターマーとのタッチポイントとして、クラウドファンディングを活用した貴重な事例
▲プロジェクト概要ページより抜粋▲
③びっくりするくらい、サポーターからのコメント欄で「応援」というフレーズが多く見受けられる所
└ 2014年当時は、応援購入が今よりも多く、プロジェクト起案者(森さん)の熱意が非常に重要だった?(勿論、今もだけれど)
└ 機能的便益よりも情緒的便益(=応援)という意味をサポーターは買っていた?
▲サポーターによるコメント抜粋(「応援」というワードを黄色で着色)▲
Ⅲ. 日本発のメンズスキンケアブランドとして2020年グローバルへ飛翔する、BULKHOMME
◆プロジェクト概要
SALON by BULK HOMMEの立ち上げ
※2015年9月30日に閉店されております(BULKHOMME公式Facebookページより)
◆達成状況
*達成率:104%
*調達資金額:3,139万6,500円
*サポーター数:243名
◆D2C海老原の着目点
①『「日本の男はイケてない」イメージから脱却』のカルチャー訴求を高めるために、サロンを開設しライフスタイルブランドとして、よりカスタマーの生活に入り込む挑戦をした所
②100万の提供プランも10名購入されたことで、プロジェクト達成金額の約1/4を獲得できた所
└ 100万円のプランも、フリーパスという所が良い
└ カスタマーとの長い関係の中で、多くのフィードバック・コミュニケーションを図り、BwithCを体現することもできる為
▲プロジェクト概要ページより抜粋▲
③残り24日で2,600万円を調達した所
└ どのようにして達成させたのか要研究
└ 海老原仮説:高単価プランを至急用意したのではないか。
▲活動レポートページより抜粋▲
Ⅳ. Makuakeの経営にも多大な影響を与えたカスタムオーダー時計D2Cブランド、Knot
◆プロジェクト概要
15,000円から購入できる、カスタムオーダー時計
◆達成状況
*達成率:502%
*調達資金額:542万4,900円
*サポーター数:284名
◆D2C海老原の着目点
①腕時計の色やサイズ、素材などが自由に選べない購買体験に対する不満解消をカスタマーへ問題提起した所
②原価率の透明性を謳い、家電量販店に売られている時計の品質と変わらないものを低価格で提供できることへの安心感を訴求し、カスタマーは安心感を買った所
Ⅴ. 完全食パスタ、BASE FOOD
◆プロジェクト概要
1食に必要な31種の栄養素を全て含んだ完全栄養食品"BASE PASTA"
◆達成状況
*達成率:218%
*調達資金額:109万2,860円
*サポーター数:223名
◆D2C海老原の着目点
Ⅵ.スポーツテックD2Cブランド、TENTIAL
◆プロジェクト概要
日常を変える次世代インソール「AspoleZERO」
◆達成状況
*達成率:506%
*調達資金額:101万2,284円
*サポーター数:169名
◆D2C海老原の着目点
①「特許取得」という権威性をうまく活用しプロモーションした所
Ⅶ. 「公認共犯者」で熱狂的な共感型アパレルD2Cを展開、ALLYOURS
◆プロジェクト概要
着たくないのに、毎日着てしまう。クセになるジャケットとパンツ
◆達成状況
*達成率:1,809%
*調達資金額:1,809万6,784円
*サポーター数:718名
◆D2C海老原の着目点
①パンツとジャケットのセットアップで見事販売できた所
②プロジェクト紹介ページがめちゃくちゃリッチ
└ 過去の達成プロジェクトにも触れているため、青田買いのクラファンに於いても安心感を持って、購入することができる
└ ぜひ、一度ページを上から下まで見てみて欲しい↓
Ⅷ. クラフトチョコレートの雄、Minimal
◆プロジェクト概要
ガトーショコラ専門店の立ち上げ
◆達成状況
*達成率:1,625%
*調達資金額:1,625万6,000円
*サポーター数:1,619名
◆D2C海老原の着目点
①支援プランの策定が戦略通り、カスタマーに受け入れられた所
▲公開されている達成状況を元にEXCELにて作成▲
②ガトーショコラ多い人にピンポイントで刺さった何かがあったのではないか(要調査)
└ サポーターのコメントからの仮説
Ⅸ. 日本初 肌診断から処方するカスタマイズサプリ、FUJIMI
◆プロジェクト概要
飲むスキンケアですっぴん美肌
◆達成状況
*達成率:127%
*調達資金額:254万324円
*サポーター数:153名
◆D2C海老原の着目点
①「肌診断×パーソナライズ」により、初回購入ハードルを下げ、トライアルユーザーをうまく購買させることが出来た所
▲プロジェクト募集ページを基に作成▲
Ⅹ. 「世界一じゃなく、あなたの人生最高に」一流シェフが作るチーズケーキ、Mr. CHEESECAKE
◆プロジェクト概要
Makuake限定フレーバーのチーズケーキ
◆達成状況
*達成率:1,123%
*調達資金額:2,247万8,000円
*サポーター数:1,183名
◆D2C海老原の着目点
①プロジェクトの立ち上がり前から、SNSで話題となっていたことが奏功
└ サポーターのコメントにもSNSで見て買いに来たカスタマーが多い
└ 2019年5月頃にはSNS上でUGCが生まれているということになるため、当時のTweetを振り返り調査予定
Ⅺ. 全ての生理を持つ人が自身について「知る、選ぶ、考える」ことをサポートする、illuminate
◆プロジェクト概要
生理用品ECのサイト立ち上げ
◆達成状況
*達成率:45%
*調達資金額:134万1.932円
*サポーター数:137名
◆D2C海老原の着目点
①CAMPFIREの中でも、社会課題に特化したクラファン「GoodMorning」で掲載したため、IMPを獲得できなかった可能性があるのでは
└ クラファンのプラットフォーム選定軸
└ ブランドとの親和性の高さ × 対象ターゲットが登録ユーザー数(ターゲットの濃度はあまり関係ない)
②プロジェクト紹介ページの構成は良さげ
└ 問題提起→提案→リターンについてという流れ
Ⅻ. 胸のサイズから発想するアパレルブランド、HEART CLOSET
◆プロジェクト概要
胸が大きな女性のためのシャツ開発
◆達成状況
*達成率:1,197%
*調達資金額:359万2,500円
*サポーター数:292名
◆D2C海老原の着目点
①圧倒的にジブンゴト化されたブランドメッセージによるニッチ戦略が奏功
②モデルに起用した「今野杏南さん」自身が、カスタマーの悩みを反映している為、共感を得られるアンバサダーマーケティングが奏功
XIII.悩みに寄り添うベビーフード、Mi+ ミタス
◆プロジェクト概要
ベビーフード
◆達成状況
*達成率:204%
*調達資金額:306万2,000円
*サポーター数:178名
◆D2C海老原の着目点
①投資家として、為末大さん・長友佑都さんが出資していることによる話題性
②徹底的に新米ママの悩みに寄り添い、共感を呼んだ
└ 子供が「食べてくれない」という心理的ストレスを軽減
└ 手間がかからない
⇒ ママをメンタル面で支えたのがMi+
XIV.フラワーロス問題を解決へと導くD2Cフラワーサービス、Lifft(リフト)
◆プロジェクト概要
Lifft Concept Shopの立ち上げ
◆達成状況
*達成率:181%
*調達資金額:1815万5,500円
*サポーター数:158名
◆D2C海老原の着目点
①プロジェクトページに目次置くのは良い
XV. モンゴルレザーブランド、HushTug
◆プロジェクト概要
高品質・低価格な本革トートバッグ
◆達成状況
*達成率:561%
*調達資金額:280万9,800円
*サポーター数:205名
◆D2C海老原の着目点
①モンゴルレザーという、これまで日本で全く日の目を浴びてこなかったカテゴリーに初めてスポットライトを当て、高級車の運転席にも使われているほどの高品質さを訴求し、モンゴルレザーに対する信頼性を高めた所
あとはすべてHushTugさん自らクラファンについて書いたnoteに書いてありますね。笑
XVI. 親子で食べるあたたかい幼児食をいつでも家で、homeal
◆プロジェクト概要
幼児食宅配サービス
◆達成状況
*達成率:218%
*調達資金額:65万6,460円
*サポーター数:146名
◆D2C海老原の着目点
①共働き世帯に非常に刺さった所
└ サポーターのコメントより