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ベートーヴェン交響曲第7番

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この曲をいつか演奏する日を夢見ていた、クラシックもロックも好きな、熟年素人チェリストの、悪戦苦闘の物語のはずが、鎮魂歌へと変わる、激動の半年を散文詩に。
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序章

序章

ベートーヴェン交響曲第7番イ長調作品92。

次回の定期演奏会のメイン曲。この半年間、練習するたびに、ベートーヴェンの魂に触れ、生きている喜びを実感する。

出会いは『のだめカンタービレ』のはるか前、1989年頃のことだ。浪人していた僕は、予備校に行く間も勉強する間も、ウォークマンを手放さなかった。
当時はアップルミュージックもスポティファイも無く、たまたまいつもと違う曲が聞きたくて、たぶんNHK

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