見出し画像

第8回パソコン通信杯準優勝「ピーピングブラッキー」

挨拶

1.はじめに

 2021年9月21日に開催されたリモート対戦会「第8回パソコン通信杯」で準優勝しましたので、そのデッキ記事になります。パソコン通信杯は、うっどさん(@sudowoodo_poke)が定期的に開催されているSkypeを利用した新殿堂レギュレーションの対戦会であり、私も時々参加させて頂いています。第7回も準優勝だったので、雪辱を晴らすことはできませんでしたが、デッキの完成度はなかなかだったと思うこと、何より「新殿堂で最も邪悪なデッキ」「旧裏ポケカの闇をかき集めたデッキ」なんか散々言われたので、逆に紹介してやろうと思いました。遊戯王のバクラやダークシグナーは好きですし、何より邪悪さ部門だとしてもトップクラスみたいな言い方されると悪い気はしないですね。(あと、某ウマ娘アプリの「ライスはヒールじゃないもん!」が結構ハマりキャラなので旧裏界のライスシャワーと名乗っていいのなら喜んで称号拝借しようと思います)


2.構築経緯


 最近「高槻殿堂」と言う「新殿堂」とは違うレギュレーションで遊んでいたので、他のルールを触ったからこそ改めて気付いた新殿堂における強い戦術を整理して、その対策を考えることにしました。

①.ポケモンぎゃくしめい
 高槻殿堂では7月より殿堂ランクが1点→2点に引き上げられましたが、その直後にぎゃくしめい4投の構築が優勝している為、高槻より規制の緩い新殿堂のポケモンぎゃくしめいはやはりオーバースペックであり対策必須かと思います。

②バリヤード(ジャングル)、鋼エネルギー
 バリヤードもぎゃくしめい同様に新殿堂では規制が緩く、超エネルギーを使うデッキであれば簡単に入ってしまうため、対策が必要と考えました。鋼エネルギーは特別規制が緩いわけでは無いですが、くすぐりマシーンが無制限でありLO(デッキ切れ)戦術が強力であることと、新殿堂勢ってなんとなくそういうイメージがあるため対策が必要と考えました。

〇刮目せよ、真・かなたシステム
 上記の①の対策として、ぎゃくしめいが手札にある段階で封じるために「トレーナーロック」戦術を選択しました。ってこのくだりかなたブログのどこかで見たことがありますね???

 かなたと普段対戦している方はお気付きかもしれませんが、この「ピーピングブラッキー」は「バッドドリーム改」と構成がかなり似通っています(詳細は下記リンク参照)。これは、新殿堂レギュで作成した「ピーピングブラッキー」を駿河屋高槻トレカ館に遠征に行くために調整を加えたのが「バッドドリーム改」であるためであり、正しくは、「バッドドリーム改」「ピーピングブラッキー」に似ていることになります。高槻で「エリカでめちゃくちゃドローするけど何を手札に集めてるの?」という質問がありましたが本来はサーチ手段が無い悪エネルギーを引っ張ってくるためのデッキだったのです。

https://note.com/d123monoris/n/nc9b76cccdc52

 話を戻しますと、①の対策はトレーナーロックによる水際対策と「R団の特訓ジム」による盤面妨害の2面対策を考えており、特訓ジムとシナジーがあり②の防御カードに貫通ダメージを与えれるブラッキーをメインアタッカーに採用しました。ブラッキーは準備が整えばイーブイの進化系の中では破格の戦闘力を誇りますが、「ぎゃくしめい」によるイーブイの狙い撃ちとリムーブによる悪エネ破壊に弱いため、ブラッキーが育つまでそれらのカードを使わせないトレーナーロックとはシナジーがあります(ブラッキーが完成後であれば、1枚2枚のリムーブなら立て直せる)。同じくリムーブに弱いが絶大な詰ませ性能があるバリヤードも採用し、ブラッキーの「だましうち」でバリヤードの処理ルートを潰す勝ち筋も狙っていけるようにしました。これが本来想定していたトレーナーロックとのシナジー、真・かなたシステムです。

かなたシステム

3.デッキ内容と解説


デッキレシピは下記の通りになります。

ピーピングブラッキー

〇解説

 1ターン目はトレーナロック(コダックorゴース)スタートが理想です。そのままずつうを連打し、ベンチのブラッキーのが準備できた段階でゴーストの「ポルターガイスト」を撃ちます。その後はブラッキーにスイッチし、だまうちで相手が育成しているポケモンを狙い撃ちして若い芽を摘みながら序盤のアドバンテージを維持するのが基本戦術です。成程邪悪だ。

・ゴースト2種(緑Lv25&Lv26)

 「バッドドリーム改」ではメインアタッカーでしたが、このデッキはその役割はブラッキーに譲りポルターガイストによる ピーピング と リムーブ、ぎゃくしめいのスケープゴート が主な役割になります(こちらがブラッキー育つまでリムーブ握りっぱなしだとポルターガイストの火力が上がったままになるため、ゴーストにリムーブを撃つ人が多い)。1枚ずつ計2枚採用とかなり細いラインですが実はこれ採用枚数間違っていて、このせいで決勝戦も事故り気味だったのできのみor学習装置を抜いてLv26ゴーストを1枚増やしてください。

 採用枚数を間違った言い訳ですが、このデッキ殿堂ランクの振り方が結構複雑で、「トレーナロックをコダックにするかゴースにするか」「呼び出し札を突風にするかぎゃくしめいにするか」でデッキのスロットが余ったり殿堂ランクが余ったりするので、それを直前まで色々変えていった結果ゴーストが今デッキに何枚入っているのか把握できなくなっていました。

・ブラッキー(Neo2)

 「バッドドリーム改」には無かった明確なアタッカー枠です。HP80で30~50ダメージはそこまで制圧力はありませんが、2種のスタジアムと突風、ワープポイントを駆使して一方的にダメージを与える形を作れば強力なアタッカーに化けます。ブラッキーはエリカのウツボットと組み合わせる形もありますが、正直最近の現代旧裏ポケカは火力とスピードがインフレ過ぎていて3エネアタッカーを2体育成させることは難しいと感じている為(悠長に手張りでエネを貼っていたらぎゃくしめいで狙われるかリムーブで剥がされる)、トレーナーカードで局所的に呼び出しをする形をとりました。メインアタッカーであり、2体立たないとサイドカードを6枚取るのが難しくなるため2枚採用です。

・バリヤード(ジャングル)

 30ダメージ以上をシャットアウトする強力なストッパーです。当初は採用していませんでしたが、このカードが無いと一度立てられてしまった大型アタッカーが止められなくなるので急遽採用しました。ブラッキー用に入っているトレーナーカードがバリヤードにもシナジーがあるため(突風など)悪くない組み合わせかと思います。多分旧裏ポケカの邪悪をかき集めたデッキとか言われてるのはトレーナーロック戦術に加えてこいつとヤミカラスが入っているせい

・ロケット団の特訓ジム、マダツボミの塔

 ほぼブラッキー専用サポートカードです。相手の貧弱なポケモンを呼び出してバトル場に釘付けにする特訓ジムと、無色ポケモンを置物にできるマダツボミの塔を使い分けます(無色は超タイプに抵抗力持ちも多いため)。2種類に散らした理由は、各々有効な場面が違うのとブラッキーからゴーストにスイッチする時に自分の特訓ジムを割りたくなる状況があるからです

・突風、ワープポイント×2、ポケモンいれかえ

これはかなり悩みぬいた上でこうなりました。突風については、ブラッキーが立っている状況で使えばサイドカード1枚以上の働きをすることがあり、通常のデッキより強力に使えるため採用しました。殿堂ランクを調整して2枚目採用も考えましたが、試してみたところ突風のベンチ呼び出し効果とブラッキーのベンチ狙撃効果は実は噛み合わない場合もあると感じ2枚は過剰と判断し1枚採用に抑えました。相手がベンチでアタッカーを育てている状況は、突風で呼び出さなくてもそもそもブラッキー単体でベンチ狙撃可能なのです。逆にワープポイントは「入れ替え先は相手プレイヤーが自由に選べる」デメリット効果(?)をブラッキーの狙撃能力でフォローできるので良相性と感じました。相手のバトル場のベイビィポケモンをどかしたい時は、ブラッキーなら突風でなくてもワープポイント→ベンチ狙撃で対処可能です。

4.余談

 第8回パソコン通信杯のオフレポやツイートを遡ってみると上述の邪悪発言と「かなたさん本気で勝ちできてる。」旨のコメントをちょいちょい見かけましたが、誤解の無いように述べさせていただくと私はどのデッキの時でも本気で勝ちに来ています。ルギアピクシーやキングドラの時もそうですし、変なデッキでボロ負けした時も本人は真剣にデッキを組んでいます。私がここ最近トレーナーロックを使っているのはシークレットメガバトル2020でトレーナーロックを対策してそのデッキに勝利しても準優勝だった経験が根底にあります。私が対戦形式のイベントに参加する時は優勝者に直接勝つことよりも、参加者全体に高い勝率を出して自分が優勝することを目標にしており、トレーナロックはまだ対策するよりも自分が使った方が勝率を出せると言うのが現状の解釈です。次にどんなデッキを作るかは、私は自分が面白いデッキを思いつくかよりも皆さんがどんなデッキを使うかの影響の方が大きいです。

シークレットメガバトル2020で何があったかは下記参照。

https://note.com/d123monoris/n/nad010bc5934d

5.参考文献

・わるいラフレシア+ブラッキー B3さん

https://note.com/beachsandalpcg/n/n5fbeb9fc037b

 この記事では、わるいラフレシアのウィークポイントへの回答としてのブラッキー採用でしたが、ブラッキーのウィークポイントもトレーナーロックが抑えていたのでは?と言うのが発想の出発点でした。

・ブラッキー+エリカのウツボット スイカさん

http://blog.livedoor.jp/aqwsderft/archives/53076023.html

 厳密には、この記事自体もユークさんのデッキがベースにあるようですが、その旨も記載されているので引用させて頂きました。ブラッキーの戦闘力を十分に発揮できる構成となっていているので、いかにリスクヘッジして(デッキの安定性を重視して)このブラッキーに近づけるかという観点でデッキを調整していました。ってかこのデッキも邪悪とか言われてますね。

 それとこのエリウツブラッキーやたらと派生デッキの記事が多いです。時代を超え人を変え邪悪が受け継がれていったと考えると何かこみあげてくるものがありますね。私のこのデッキも、誰かが旧裏の闇とともに受け継いでくれることを願います。

バクラ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?