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【4/14】リガが大都会だって先に言ってよ

この日はタルトゥから3時間半ほどかけて、バスでラトビアの首都リガに移動。バス会社はまたもタリン→タルトゥで使ったLux Express。同じ会社なので勝手がわかっていて安心である。なーんにもない場所を3時間半走り、無事にラトビアの首都リガに到着した。

新市街のほうにある教会

想定外だったのは、リガが大都会であること。治安が悪いとかではないのだが、人々の流れが早く、タリンやタルトゥののんびりした空気にすっかり慣れていた者としては戸惑いを隠せない。「地球の歩き方」で確かめてみると、リガはバルト三国最大の都市らしい。知らなかった! でもちゃんと書いてあった! こう言っちゃ悪いけど、ラトビアって真ん中ということもあり、正直あまり印象がなく…タリン以上の大都会があるとは想定していなかった。街行く人がみんなおしゃれなので、みすぼらしい旅行者ファッションの私は気後れする。あと、タリンでは1日に数回はすれ違ったアジア人が、この街には誰もいない。平たい顔族は私だけのようだ。

すてきな街角

アパートメントホテルでまたも入室方法に手惑い、オーナーさんに来てもらう。本当にすみませんね…バックパックを部屋に置き、街中を軽く散策する。朝から何も食べていなかったが、そんなにお腹が空いていないので、近くにあったカフェで抹茶ラテを頼む。「まっちゃラテ!」とレジのお姉さんに言ったら、「???」という顔をされ、「マチャラテ?」と聞き返された。リガでは、「まっちゃ」ではなく「マチャ」と発音することを覚える。

抹茶ラテは普通に美味しかったが、私が入ったこのカフェというのが、みんなMacBookを開いてカチャカチャやっている系のおしゃカフェだったので、「汚い格好ですみません」と思う。窓際の席では髪が真緑の女性が笑顔で編み物などをしており、「都会だな〜」という感じだった。

リガのロシア正教会

リガでもKGB関連のミュージアムに行こうと思い歩いていると、ロシア正教会を発見したので入ってみる。エストニアはプロテスタントが多いとのことだったが、ラトビアではプロテスタントとカトリックが半々くらい、さらにロシア正教の人も珍しくはないとのこと。内部は撮影禁止だったので写真はない。ロシア正教会、写真NGのところばっかりなのはなんでかなー、と思う。内部の装飾としては、むしろいちばん好きなくらいなのだが…。タリンで訪れたアレクサンドル・ネフスキー聖堂と同様、礼拝の真っ最中で、荘厳な讃美歌が流れたくさんの人が十字を切っていた。

おさらい:タリンのアレクサンドル・ネフスキー聖堂。ロシア正教会の玉ねぎみたいな丸屋根ってかわいい

旧KGB本部を訪れるも、ガイドツアーとの時間が合わず、後日再訪しようと早々に出る。ガイドツアーなしだと無料なのだが、奥にあるさらに詳細な資料や施設を見るためにはガイド必須らしい。そういう仕組みね〜!

ガイドツアーの時間と値段
旧KGB本部のある建物、当時は「角の家」という通称で呼ばれていたとか。

切り替えて、ラトビア国立歴史博物館を訪れる。ここもあまり人がいないので、のんびり見学。展示スペースの前に座っているおばさんは、全然人が来なくて退屈なのか、私が部屋に入るなり張り切っていろいろ案内をしてくれた。別の部屋のおばさんは、私が入っても構わず編み物を続けていた。リガ、編み物してる人多いな…。でもわかる、編み物って瞑想に近いので、まわりがせかせかしてるときほどやりたくなりますよね。

紀元前のラトビアで使われていたという土器や石器、毛皮のもこもこコート、中世の伝統衣装、近代の貴族の暮らし、ナチスドイツの支配、ソ連の支配…などとラトビアの歩んだ歴史を見る。中世の伝衣装は、映画『ミッドサマー』を思い浮かべてもらうといいと思う。

改めてこの映画を見ると、エストニアの感じは雰囲気がなかなか近い。ラトビアはもう少しヨーロッパ感(東欧感)があるのでここまでの北欧感はないが、ただやっぱり寒い地域なんだなということが毛皮もこもこコートの展示でわかる。バルト三国バルト三国と一括りで考えていたが、実際に訪れてみると、エストニアとラトビアの違いがくっきりと浮かび上がる。おそらく、リトアニアはリトアニアで、また全然違う国なのだろう。

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