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秋の夜長の詩の集まり

無言の朝

ぼこり
ひとつ泡をはいた、夜

陸に上がりヒトと関わる
それだけのことが
なんて難しいのだろう
口を開くたび出てくるのは
きらきら透明な泡ばかり
苦しみと悲しみの色がついていたら
どんなにか綺麗だろうと
ふわふわ流れていくのを見送った

静かに
またひとつ泡をはいた、朝

お題は「無言」

#言葉の添え木 より

self-improvement

自分がどう見えるかなんて
気にしないで生きていきたい
自分らしくなんて言葉さえ
忘れるほどに自然体でいたい

そんな望みを
オリオンから降る星に託す
私の弱さを変えたい

お題は「self」

#言葉の添え木 より

漆黒の薬

すべてを
急になげうってしまいたくなる夜
朝になれば
きっとすべて忘れる

眠りは忘却
最高の薬
どんな悪い妄想だって
たちどころに消しさってくれる

一滴のしずくでもいいの
漆黒の薬よ
早く私のもとへ

眠れない夜にさようなら


おかえりなさい

何時間だって何日だって何ヵ月だって
のんびりしたりおやすみしたり
心とからだをいちばん大切にして
マイペースをつらぬいてもいいと思う

そんなあなたを
紅茶を飲みながら編み物でもして
ゆっくり待つのもいいなと思う

おかえりなさい

一晩消えてしまっていたお友だちに
安堵のおかえりなさい