今年のパスタ初め セージを挟んだタリアテッレを牛と豚のラグーで
前口上
あちこちでおせちに飽いたから、というお料理が飛び交い始めてて。
どれだけレパートリーをお持ちなのだろうか、と次から次へと味も風情も異なる鰤まつりを続けていらっしゃるいこまゆきこさんは、な、なんと鰤カレー。
鰤のアラから出るお出汁でなんて、とても滋味深い感じで。お肉よりお魚の方が味が深いですからね。ご主人の調合されたスパイスも香り高い感じでいいなあ〜、なんて思ってて。
おせちはそんなに作っていないうちでも、ぼちぼちお餅やご飯もの以外が食べたくなるころかな〜、と思い立ってのパスタ初め(???)でございます。
今のお題
できるだけ和っぽい味から遠い味にする。
いきなりチャレンジしすぎない。
年明け早々チャレンジングなお料理していい感じにできないと、悲しいので、伝統レシピで少しご馳走感があるもの。ということで、ボロネーゼにすることに。といっても、PATA家の諸事情で、野菜の方が多いんでない?な感じですが、ご笑覧いただけると嬉しいです。
牛と豚のラグー
もう、みなさんご存知の作り方とは思いますが、うち流のやり方を。
玉ねぎみじん切り。
人参もみじん切り。煮込んでも残るので、パスタと絡みやすいよう細かめに。
セロリもみじん切り。お肉相手なので、葉も刻んで入れます。
玉ねぎ、人参、セロリをオリーブオイルでくちゅくちゅと一時間くらい弱火で炒めて水分飛ばす感じ。1/3くらいになって、玉ねぎが狐色になってきたら、セロリの葉も入れて。野菜のお出汁をしっかり出す、いわゆるソフリットですね。
トマト缶どぼっと入れてて、塩ひとつまみ。軽く煮詰めて。
ニンニクみじん切り
種を取った鷹の爪と一緒にオリーブオイルでくちゅくちゅ。香りが立つくらいまで。
ちょっと脇におよりいただいて、軽く塩胡椒したひき肉投入。牛7豚3くらい。このソースで肉の脂が多いのはすきでないので、赤身で。中火で、このまま焦げ目がつくまで。いじりたくなるのをじっと我慢で。いっぺんくらい塊肉でやってみたいな〜。鹿肉なんかでも美味しそうな。
焦げ目がついたら返して、また焦げ目がつくくらいまで。ここでいじりまわすと肉の旨味が抜ける、というのが落合務シェフの教え。
白ワインどぼどぼっと注いで、煮詰めて。
ぴちっぴちっというくらい水分が飛ぶまで。ワインの酸味残ると、ソースの酸味が強くなりすぎるので。
トマトソースに投入。コトコトと30分くらいトロ火で。まだ、素材の味がばらばらな感じ。そのまま蓋をして、二時間くらいおやすみ。余熱で味を馴染ませる感じ。
少し薄めに塩胡椒で味調整。ここで、Kaorina091さんに教えていただいたシナモン投入。前回ラザニアで試してみて、いい感じに仕上がったので、今回少し多めに。
もう一度軽く火入れ。野菜や肉の旨味が出てきて、いい感じ。蓋閉めて、しばしおやすみ。
セージを挟んだパスタ
ソースが強いので、麺のコシ強め、風味強めを目指して。
定番のデュラムセモリナ100%、全卵、加水率55%くらい、塩1%。オリーブオイル入れない方がコシが出しやすいので、なしで。
最近読んだパスタの本で、イタリアは硬水だから日本の水で作る時はにがりを加えないと同じにならないとあって。kaorinaさんのお住まいのシチリアも硬水とか。なるほど、パスタに加える塩も茹でる時の塩も、精製塩ではだめで、海塩とか岩塩でないと味にならないし、麺の表面がベタつくのはこういう理由もあったのかと納得。
水回し(卵回し?)して。イタリアのマンマとかもっとざくっとした感じでしたが、生パスタの美味しいお店のシェフに聞いたら、満遍なく水分含ませた方が食感が均一になって伸びもいい、とのことなので。
15分くらい伸ばして畳んで、を繰り返して。相変わらず気の強い(?)デュラさま。卵麺なので、さらに強情に。力ずくでやるといやいやするので、やさしく全体重をかけて伸ばす感じで。指でぶにっと押してもすぐもどってくるくらい弾力が出るまで。
ラップして30分以上休ませてから伸ばし。伸ばして、六つ折にして、また伸ばして、を3回繰り返して。これでコシを強くします。うちのパスタマシーン、厚い生地が入らないので、綿棒で薄くしてから、で地味〜に体力勝負の15分。慣れないころはこれで2時間くらい格闘してました(笑)。
お肉の時に好評だった、セージを挟んだパスタにすることに。
セージを載せて。
もう一枚生地を被せて。
うす〜く伸ばして。この時、葉が入っているところが伸びにくいので、吊れてよれよれになったりするので、少し慎重に。
カッターで、タリアテッレの幅に切って。
ソースに入れる、ペコリーノとパルミジャーノ、トッピング用のパルミジャーノすりすり。
カリカリのラスク
冷蔵庫のお荷物になってた食べ残しのフランスパンがあったので、薄切りにして
バター入りのマーガリン、砂糖、シナモン、黒胡椒を練って。
水少し加えて良く練って、柔らかめのバタークリームの感じに。砂糖の粒感を感じないくらいまで水を加えて。
薄切りのフランスパンに満遍なく、刷り込むように塗って。
グリルで15分くらい、カラメル色になるくらいまで。最後の1〜2分で一気に色がつくので、様子みながらい。
粗熱をとって。
カリカリの食感に、黒胡椒とシナモンのアクセントがいい感じです。
フィナーレ
ソースをフライパンに移して、温め。ナツメグすりすり。
パスタを海水くらいに塩入れた湯で茹でて、湯切り、ソースに茹で汁少々と入れて、和えて。さらにすっておいたチーズ入れて、和えて。
お皿に盛って、パルミジャーノぱらっと。
赤身の肉、野菜多め、チーズ少なめなので、見た目ほど重くない感じで。
セージの風味、小麦の風味、ソースの味のハーモニーがいい感じ。
パスタの厚み、幅、コシとソースのバランスも取れて、ちょっと嬉し〜。
幸先いい感じ。
それにしても、伝統的なレシピには残ってきた理由があると、改めて。
シナモンが何気にいい仕事してます。ほのかにしか感じないのに、肉の風味を引き締めて全体をきりっとまとめる感じになって。これなら、ジビエでもできそうな。
もっと野趣あふれる感じも一度やってみたいな〜、などと今年のパスタにかける抱負なども(笑笑笑)。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
明日が素敵な一日になりますように。
どこでもドアは出せないようです(笑)。
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