2023.9.23vs佐賀 スモールラインナップを強みに

3ptの共通点

 早速ですが、まずこちらのポストを見てください。

 胸のすくようなこの2本の3ポイント、共通点はなんだと思いますか。
 はい残念(早い)。
 正解は、「どちらもハレルソンがマークマンだった」でした。
 そして、それを実現させていたのが、FEのとった、ビッグマンを置かない「スモールラインナップ」だったのです。

 昨日の試合、ルークはコンディション不良で欠場しており、オマラも1試合フルで出場させるのはやはり難しい。となると、どうしてもビッグマンを置かない時間帯ができます。
 佐賀は、この時間帯FEの1番大きい選手であるJJではなく、鍵冨や佐土原にハレルソンをマッチアップさせています。それは、おそらく①JJにはスピードのミスマッチで抜かれるだろう ②鍵冨や佐土原には下がってついて3ptを打たせても、確率は決して高くはないだろう。という考えによるものだったのではないでしょうか。
 しかし結果は、鍵冨はこのクォーターに3本の3ptを沈め、佐土原の3ptはゲームウィナーになるものでした。相手の目論見を打ち破った2人は、最高の働きをしたと言えるのではないでしょうか。

スモールラインナップのディフェンスでの強み

 このスモールラインナップ、試合終盤は、「オマラを休ませるため」ではなく、その方がディフェンスでハマるから、という積極的な理由で採用されています。
 佐賀のエースは、言わずもがなのガルシア。彼にスクリーンをかけ相手のディフェンスにミスマッチやズレを作らせ、ここで攻め込むのが常套手段ですが、FEがスモールラインナップを敷いたことで、アーロン→川嶋→JJと、誰がきてもガルシアについていける選手であったため、ガルシアのところでアドバンテージが作れず、ハレルソンが苦し紛れの3ptを打つしかなくなるシーンが何回かありました。佐賀の最後のポゼッションもそうでしたね。

 当然、スモールラインナップを敷くと、インサイドが弱みになるわけですが、JJのオールマイティなディフェンス能力と、佐土原のフィジカルの強さでそれをある程度カバーできるのは、インサイド陣が手薄なFEにとってはとてもありがたい話なわけです。
 もしかしたら今シーズン、昨日のようなスモールラインナップが見られる機会が増えるかもしれませんね。

佐土原への期待

 勝手な推測ですが、佐土原がFEに来たのは、出場時間の向上と、3ptを打つ機会を求めて、なのでは、と思っています(昨シーズン、広島での平均3pt試投数は0.8)。
 今の日本代表、そして現代のバスケットボールにおいて、3ptは不可欠です。シューター出身のHCが日本代表と同様に3ptを多投する戦術を駆使するチームで活躍して、インサイドも守れるフィジカルを武器に代表入りしてくれることを強く期待しています。

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