いま、C.Wニコル氏に会いたい

こんにちは。
Made in Walesのモノを集めたセレクトショップ「Cymry（カムリ)」です。（現在、開店準備中）

先日Cymryを始めることを知人に話したところ、後日ぜひ読んでみて！とオススメしてもらったのが、C.Wニコル氏著作の「TREE」でした。

TREE(ツリー)

C.Wニコル氏といえば、Wales出身ということは知っていたのですが、“ニッポンハムのCMの人”、あと環境活動家というイメージが強いものの、正直具体的には何をしていた方なのか知りませんでした。しかし、「TREE」を読んで、すっかりファンになってしまいました。彼のWalesへの愛、日本への愛、自然への愛、そして地球への愛で溢れている本でした。

また、勝手に不思議な縁も感じたのです。ニコル氏は、私が滞在していたブレコンビーコンズに近い、Neath（ニース）という町の出身だっったこと（よくNeath行きのバスに乗りました）。何度も走ったトレイルランニングレース「ROCKIN' BEAR 黒姫トレイルランニングレース」のコース近辺に、ニコル氏の所有する「アファンの森」があったこと。また、Neathに程近いAfan Forestの周辺の一角には、ニコル氏が仲介したことにより黒姫の原生林が植えられたエリアがあること。

Wales南部の静かで美しい自然のもとで育ったんだな、私も大好きな黒姫・野尻湖の景色をニコル氏も見ていたんだなと思うと、同じ時代に生きていたのに2020年にお亡くなりになられたことが残念でなりません。いつか必ず、日本のアファンの森と、Afan Forestを訪ね、彼の見ていたものをこの眼で見てみたいと思います。

他にもWalesといえば、高い木のない広々とした大地ですが、それは人間が羊で畜産を始めたため木が生えなくなってしまっただけであり、本当の昔は深い森の国だったことや、産業革命によって石炭の採掘のために多くの町が炭鉱で栄え、その結果空が見えないほど空気が真っ黒だったことなど、私も知らないWalesの歴史をニコル氏はこの本で教えてくれました。

まだまだ知らないことの多いWales。彼らの素敵な文化、暮らしを伝えたいと思っていますが、その良い面だけでなく、いろいろな苦労や戦争を乗り越えてきた側面もしっかりと勉強して伝えていけたらいいなと、TREEを読み終えて感じています。