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【代表インタビュー】サイキンソーが目指すビジョンと、これから「仲間」となる皆さんへ

本日は代表の沢井悠に、Cykinso(サイキンソー)のビジョンと組織についてインタビューしました。また、これからサイキンソーの未来を一緒につくっていく仲間に向けた想いを聞きました。

サイキンソーについて

まずはサイキンソーについて教えてください。

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「細菌叢(さいきんそう)で人々を健康に」をミッションに、創業以来、人々の腸内に生息する腸内細菌の細菌叢データによる健康状態の診断、細菌叢の改善による疾患の予防や治療を実現するプロダクトを手がけています。

さらには、これらのプロダクトを活用し、サイエンスとビジネスの両面からチャレンジを続けています。

創業のキッカケはなんですか?

もともとサイエンスやテクノロジーをいかに事業化するのかに興味があり、バイオやミクロ、ゲノム解析を扱うスタートアップを数社経験してきました。

転機となったのは2012年、人体にすみ着いている細菌叢への関心が業界内で高まったことです。細菌叢は当時、未知の領域であり、これを解析することでまだ知られていない人体の仕組みが解明され、人類の健康に寄与できるのではないか、と大きな期待を感じました。

しかし、こうした技術が開発されつつあるものの、個人の手には届かないほどのお金がかかるようでは現実的とは言えません。一般の人が健康診断を受けるのと同じ感覚で細菌叢を調べられるサービスを展開できないか、と徐々に考えるようになりました。

このころはすでに遺伝子を調べるという手法が流行り始めており、『パーソナル遺伝子検査』のようなキットを販売する会社もいくつか存在していました。一方、腸内細菌を扱う企業は国内にまだなく、サービスとして成立するのではないかと考えたことが起業のきっかけになりました。

細菌叢を研究する意義

細菌叢の研究にどのような意義を感じますか。また面白さはありますか?

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細菌叢は、私たち一人ひとりの腸内に一生にわたり住み着いています。私たちは生まれて以来、食べたり飲んだりしながら、良い菌も悪い菌も一緒くたに体の中に取り込み、日々成長してきました。細菌叢もまたこの過程のなか、腸内で自らの生態系を豊かに形成しながら発達し続けており、個々の体づくりに大きく関係しています。

人は、常に健康な状態でいられるよう日々メンテナンスしながら生活していますが、ときに不摂生が続くと体調不良になるし、年齢を重ねれば病気にかかりやすくもなります。こうした生まれてから死ぬまでのライフステージに細菌叢がどのように影響しているのかは、いまだ解明されていないことばかり。これを追究することは、非常におもしろく、やりがいでもあります。

加えて、これらいままでにない新しい領域でビジネスを展開していることも醍醐味です。まだまだ知られていないサービスなので、何の役に立つのかご理解いただくのに時間がかかりますが、開拓できた後ろには着実に道ができていますし、その道が日々長く広くなっていることを実感できる点もまた、スタートアップならではのおもしろさだと感じます。

サイキンソーを支える人たち

細菌叢の検査サービスから、研究、データ解析まで、一貫して取組んでいる企業は少ないと思います。サイキンソーを支える人たちについて、教えて下さい。

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チームは、サイエンス、エンジニア、ビジネス、バックオフィスの四つに大きく分けられます。

サイエンスチームは、腸内細菌、バイオ、医学をバックグラウンドとするメンバーが集まっています。国内最大規模となる個人から直接収集した4万件のデータを分析することで人体に関する新たな発見に近づけることに興味を持って入社する人が多いです。

一方、エンジニアチームのバックグラウンドはさまざまですが、「ウェブとテクノロジーの力で世の中を良くしたい」「人々の健康に貢献したい」という思いは誰しもが強く持っています。ウェブサービス×データサイエンスという特色にひかれて入社を決めた人もいます。

ビジネス、バックオフィスのメンバーは、製薬会社、医療機器メーカーなど医療周辺の業界出身者が多くいます。医療事務の経験や管理栄養士の資格を持つ社員も在籍しています。

社内の雰囲気はどうですか?

コーポレートビジョンやバリューを制定してはいるものの、いろいろな分野から人が集まっているので社内には多文化社会が根付いています。これをあえてまとめようとしていないところが当社のカラーです。

全員が『サイキンソー』のサービスをいかに良い状態で普及させていくのかを共通目標に働いています。


サイキンソーでの働き方について教えて下さい。

現在、週4日以上勤務する常勤社員と業務委託社員をあわせた20数人が所属しています。関西圏からリモートワークで働く社員もおり、雇用形態や働き方はさまざまです。

役員全員が未就学~小学校低学年の子どもを持つワーキングペアレンツということもあり、子どもの送迎や体調不良を理由とした勤怠に寛容です。子どもの生まれる社員もちらほら出てきているので、公私のバランスは今後ますますとりやすくなると思います。

ちなみに社員の年齢層は20代半ば、30代前半、40代手前の大きく3つがあり、平均年齢は32~33歳です。そのせいか、スタートアップではあるものの、ワイワイ賑やかでアクティブというよりかは、割と落ち着いた雰囲気です。ですから、自分のペースで働きつつ、スタートアップの空気を味わいたいという方にとって、当社は居心地のよい職場だと思います。終業後にボードゲームを囲んだり、休日にキャンプに出掛けたりといった社員同士の交流も見られます。

サイキンソーの目指すところ

改めて、サイキンソーが目指される姿を教えてください。

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昨今、食べるものに気を付けたり適度に体を動かして"いかに病気にならないようにするのか"を主軸に置いた『予防』や、病気と健康の中間状態をケアする『未病(みびょう)』の考え方が広がっています。その点、当社のプロダクトは、細菌叢をもとに普段の生活状態を把握し、いかに健康を維持していくのかがテーマであり、まさにこれらの考え方に資するものです。

当社がヘルスケアに対する活動を本格化し、健康社会により貢献していくためには、何十万人、何百万人が細菌叢検査を当たり前に行っている状態を目指す必要があります。しかし、いまは約99%(※当社検査実績4万件を基準)の日本人がまだ自分の細菌叢のことを知らずにいますので、まずは当社サービスの認知度を高め、誰もが使いやすいプロダクトを提供していくことを一番に進めていきます。

ゆくゆくは、血液型や血圧、身長、体重と同じように、腸内細菌を誰もが測定したことのあるレベルの情報にまで持っていきたいですね。

求める人材像

これから仲間となる方々に、メッセージをお願いします。

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私たちは細菌叢という未知の領域に、それぞれの専門性をかけ合わせながら日々アプローチしています。こうした挑戦に果敢に向き合える『開拓者精神』を持つ方に、ぜひ仲間になっていただきたいです。また、当社は20数人の会社であることから、社員には自分で仕事を生み出すアクションを期待しています。ゼロからイチを生み出す、業務を自ら開拓するというマインドを持つ方が、大いに活躍できる環境を用意してお待ちしています。

「細菌叢」「バイオ」「データサイエンス」といった言葉が並ぶと、つい難しく考えてしまうかもしれませんが、ハードルはさほど高くありません。「知らないことを解明する」「人体に興味がある」「ヘルスケアに関心がある」というだけでも十分です。ここ数年はフードテックが盛り上がりを見せていますが、当社はこうした食領域との親和性も高く、コラボレーションも多く生まれています。これらのキーワードにピンと来た方は、肩肘張らず、気軽に当社に遊びに来てください。

採用は、今後ますます強化していく予定です。細菌叢データを介し、次世代のライフスタイルを広く社会に提案しながら健康社会を一緒につくっていきましょう。

<この記事のインタビュアー・執筆者>
香川 妙美(ライター)
山口県萩市出身。自動車関連企業の広報職を経て、2013年にライターに転身。カフェガイドを振り出しに、雑誌やウェブで執筆。