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大企業を飛び出してスタートアップの世界へやってきたデータサイエンティストを紹介します!(後編)

前編では、岡田の生い立ちや、中学〜前職までの話を書きました。
今回は、CyberneXに入社した経緯や、業務内容について聞いていきます!

前職から、CyberneXに至った経緯や理由を教えてください。

学生時代から興味があった脳情報に携わりたいという思いはずっと持ち続けていて、前職に入社してからも、AIや脳情報界隈にはアンテナを張って企業研究を続けていました。


大学院時代の研究からも脳情報を日常に持ってきたいという思いはあって、イヤホン型脳波計にはとても可能性を感じました。スマホやウェアラブルデバイスの次に繋がるものとして、五感の感覚器が集まっている顔の周辺にくるのは必然と思っていました。さらに、CyberneXの「以心伝心のコミュニケーションで世界を進化させる。技術をつくり、自ら未知なる未来を切り拓く。」というビジョン(当時)に強く共感しました。前述の通り、自分の興味もコンピュータを使って人間や機械とのコミュニケーションやインタラクションを拡張していくことにあると考えているため、ここでなら面白いことができそうと思い、勇気を出して、WantedlyからCyberneXへ応募しました。

そしたら有川(COO)さんから連絡があって、「一度、来てみなよ」と言われて、約1か月間インターンしてお互いカルチャーマッチを確認したのち、入社を決意しました。
その間のメンバーとのコミュニケーションが心地良くて、今までは博士号を持っている人が周りに多くいて、それをコンプレックスに感じていました。馬場さんの「素人最強説」に少し勇気づけられた部分があるかもしれません。下手に詳しすぎない方が偏見がない分、思考の振り幅が大きくて、突拍子もなく型破りかもしれないけど画期的なアイデアが思いつくかもしれないと思えるようになりました。

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データサイエンティストと名刺に書いてあるのですが、岡田さんがCyberneX で行っている業務はどういったものですか?

一言で言いますと、脳波の翻訳機を作ることです。

脳波を解釈するために、脳波がどういう意味を持っているのか、を多くの人に理解しやすいように表現するのが役割です。
世の中の脳波を計測する現場では、今でも脳波(脳から出ている電気波形)を目視で意味づけをしている場面が多く存在します。つまり翻訳に使う辞書が専門家の頭の中にしかなかったんですよ。
だから多くの人が使えるように翻訳機を作る必要がありました。

ただ、研究用の脳波計など一般に公開されていてすぐに使えるデータはたくさんありますが、機器の構造が異なるため、我々のデバイスのデータと同じように扱えるかは定かではありません。そのため、我々のデバイスでの脳波データを蓄積していく必要があると考えています。


今の課題は、「地中にたくさん化石燃料が眠っていることは分かっているんだけど、どこからどうやって採掘したらよいか試行錯誤している」という感じです。
我々は油田を開拓している段階です。「データは新しい石油」とも言われてますよね。

どう集めるか、課題を絞って考えていこうと社内で議論をしています。脳波は複雑過ぎるんですよ。脳活動は自身の内部と外部それぞれを反映し、さらにこれらは相互に作用します。つまり脳は外部と内部の関係が沢山絡み合っている感じです。この複雑さが一般生活に普及していない理由と言えます。だから開拓が大変なんです。

心拍とか他の生体情報よりも脳波を翻訳するのは難しいって事ですか?

心拍と呼吸数、体温は大まかで良ければ自分で測れますよね!例えば、心拍は手首に手を当てれば分かりますし、呼吸や体温は体感できますよね。
でも脳波って自分では全く測れないし、相手にも分からない。そのため脳波がこうなっているとこういう意味を持っているって想像すら沸かないじゃないですか。日常からは馴染みが無さすぎるんですよ。
それもあって辞書を作りづらい!(笑)

今後どんなことに取り組んでいく予定ですか?

価値を社会に提供できる領域を開拓しようとしています。
それが今考えているマッサージがまさにそうです。リラックス体験の最適化。
自分の主観だけでは見えずらかったものを可視化=翻訳。
脳波は色々なものから影響を受けやすい。瞑想は外部からの情報を遮断しているのに対して、日常では外的要因が沢山想定されるんですよ。
だから、世間に出ているプロダクトで瞑想のような用途に絞られているのはそのせいも大いにあると思っています。

仕事に変化はありましたか。良い点と悪い点、それぞれ聞きたいです。
まずは良い点からお願いします。

チーム的規模は10人程度で変わりないですが、今は意思決定者がその10人の中にいることが違います。
前職のような大企業ですと、階層があって伝言ゲームになってしまいます。最終的な意思決定者に直接話ができないし、次につながらないから諦めていたところがありました。
今は、意思決定者であるCXOが身近にいるので、直接、なぜそうなったか聞けます。CyberneXはほぼ階層がありません(CXOメンバーとその他メンバー)。
やりがいや納得して仕事に取り組める環境があります。

悪い点はありますか?

これは良くも悪くもですが、自分で出来る幅が広がりましたね。雑務的なところも増えました。
前職では言われた通りにやるだけ、よく分からずにこなしていれば誰かがやってくれて済んでいたんですけどね。

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社内の雰囲気はどんな感じですか?

難しい質問ですね。
私としては話しやすい雰囲気があると思っています。そして、みんなで決めている感があるんですよ。一緒に仕事する人に同年代(29±3歳)の人が多いです。会社全体で見れば18~65歳とかなり幅広いカオスなんですけどね。
ボトムアップ感が強いというか、自分たちが作り上げている感覚が持てています。
前職では同部署に同年代が少なかったです。年齢層は年上の40代既婚者が多くて、年下が少なかったですね。大企業だったせいかトップダウン感が強かったですね。

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これから何になりたいと考えていますか?

私は大学院まで行ったので、サイエンスとテックの重なりを両立したいと考えています。
大学院では基礎的なことをやっていて、誰の役に立つか分からなかった。これがもどかしくもあったんですよ。
この先の人生は、自分もうれしく、他人もうれしく、相手の顔が見える領域にいきたいと思って、博士後期課程への進学はせずに就職をしました。
私がCyberneXにジョインした理由は、人と機械のインタラクションで世界を変えようとしている馬場さんに共感したというのが大きな理由です。
前職では会社のVisionは何がしたいのかよく分かりませんでしたが、CyberneXのVisionには共感できています。志を同じにした仲間と一緒に人の役に立つ仕事がしたいですね。

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サイエンスとテックってどんなイメージをお持ちですか?

・サイエンスは確かでないことを確かにしていくこと
・テクノロジーは確かだと分かっている事使って、世のためになることをすること
これを両立したいんですよ。アカデミックでも「基礎と応用」があります。例えば、どうしてうつ病になるかというメカニズムよりかは、うつ病を診断・治療に使えるのか?使えないのか?に興味があります!
脳のメカニズムを基礎的に研究するというよりは、脳情報を社会実装する領域で面白くもあり、自分が欲しいと思えるものを創造していきたいと考えています。

<インタビューを終えて>
落ち着きがあり控えめで、内気にさえも見えた岡田。内には激情と情熱があり、しっかりと意思のある人生を歩んで来たのが分かりました。
概念を思い描くことで、今はまだ無いものを形にする力を秘めた岡田とCyberneXに期待ください。

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