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インターネット=危険はもう古い!DQという名のワクチン投与を!

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筆者:髙橋秀幸 駒澤大学在学(4年)#DQEveryChildムーブメントを日本で推進

12/14・12/18・12/20の3日間に渡り、千代田区立麹町中学校にて全学年、全クラスでDQテストを実施致しました。麹町中学校は、Edvation summitのご協力、また今年12月に工藤勇一校長の書籍出版など、今もっとも日本で注目を集めている中学校です。

そんな中、今回麹町中学校でDQテストを担当をしてくださった加藤智博先生にインタビューさせていただきました。

*DQ(デジタルインテリジェンス)とは

情報リテラシーと情報モラルにおける 新グローバルスタンダードであり、 OECDが策定するEducation 2030に含まれる。

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インタビュー(麹町中学校・加藤先生)

髙橋 今回ご協力いただいた、DQテストについてどのような感想をお持ちですか?

加藤先生 非常に興味深かったです。スマートフォンの正しい使い方や、インターネットの危険性など子供達は耳にタコができるくらい聞いてるはずなんですよね。聞いてるはずなんですけど、どこかもう一歩子どもたちの心に届かない部分がある、というのが学校現場で感じる実情なんです。

そういった中で、DQといった物差しがあることは面白いです。IQのデジタル版といった例えをしてあげることで子供達にはわかりやすかったと思います。実際にDQテストをやってみた反応もとてもよかったですし、そういう意味では、ひとつ子どもたちのネットリテラシーとかそういうものを高める今までにはなかったツールの1つかなと思いました。「これは使えるな」という印象です。

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髙橋 DQテストの結果を見てどう思いましたか?

加藤先生 結果も面白かったです。「スクリーンタイムの扱い」、「サイバーセキュリティーの扱い」のスコアが低いのは予想できていたのですが、クリティカルシンキングのスコアが高かったのは意外でした。

**髙橋 **子どもたちはネット上にある情報に嘘が多くあることを理解してはいるけど、実際にそれを見抜けているかどうかといったら、それは怪しいと思いますよね。

加藤先生 そうですね、見抜けているかは別だと思います。

今回のテスト結果を後でじっくり見て見たいと思います。

改めてDQは本当に使えるツールだと思いました。それと同時に、このテスト結果を子どもたちの今後につなげていくために、どんな取り組みが必要になってくるのかを考えなければいけないと思いました。

**髙橋 **子どもたちのデジタル教育についてどう思われていますか?

加藤先生 保護者も教員もユーチューブやSNSなどスマートフォンに触れる機会を減らそうというのは常に言ってることですよね。ただ子どもにとっては危険があっても面白いのがスマートフォンなわけで、ではどうやってテスト結果を次に繋げるかは1つ壁があるなと思いました。人間って面白いものに食いつくのは当たり前のことですから(笑)。保護者や教員を含めた大人が、スマートフォンに変わる面白いものを提供できていないのかなと思います。

子どもたちも知識としては漠然とユーチューブの見過ぎはよくないとか、ネットに嘘も多いとか、知ってるはずなんだけれども、やっぱり面白い方に走ります。

また一方でこんなことも思っています。

そもそも、スマートフォン、インターネットを危険なものとして大人たちが扱い過ぎている側面があります。本来自分の可能性をすごく広げてくれる道具なのに、ネガティブな面しか子どもに伝えられていない現状も危惧しています。使い方によっては自分の才能を引き出してくれるミラクルツールを、大人たちが子どもにとってネガティブなもののように扱ってしまう現状を変えていきたいという思いはありますね。

そのためにDQ worldも1つの手段だと思います。それ以外にも子どもたちをプラスに導ける新たな取り組みを研究してみたいし、もし違う学校で実践例があるなら情報を共有したいです。ICT教育についてはいろいろ考えていかなければいけないなと思いました。

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加藤智博先生(麹町中学校)

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小学校で行なったDQテストに比べ、中学校ではDQスコアが低く出ていた印象を受けました。このことからも、日本の子供たちがネットリスクにさらされるのはスマホを持ち出す13歳以降からだということが分かりました。

今回、ご協力くださった麹町中学校、関係者の方々、誠にありがとうございました。

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◎DQとは(https://medium.com/blended-learning/dq-dqeverychild-cac84d7ae745?source=linkShare-e92b0c3c13fb-1538202194)
DQ(デジタルインテリジェンス)とは、個々人がデジタルライフの課題に向き合い、デジタルライフのニーズに対応するために必要な、技術的・社会的・精神的スキルの総称です。
2018年9月、WEF(世界経済フォーラム)とOECDとの共同宣言で、DQはデジタルリテラシーにおける世界基準になりました。

◎DQ Instituteとは(https://www.dqinstitute.org/)
DQ Instituteは、デジタルによる教育や文化の向上をめざす国際シンクタンクです。
世界経済フォーラムやその他多数の公共・民間組織と連携しながら、独自のオンラインプラットフォームを用いて、インターネット上のすべての子供たちがデジタルシティズンシップ教育を受けられる支援をしております。

◎DQ Worldとは(https://www.dqworld.net/)
DQ Worldは、主に8–12才の子供たちに8つのDQシティズンシップスキルを身につけるための世界最先端のオンライン学習プラットフォームです。UNESCOの国際アワードを2度受賞しており、世界で50万人以上の子供たちに利用されています。

◎日本での#DQEveryChildムーブメント(https://medium.com/dqeverychild-in-japan)
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