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別れてくれても良いのになぁ…。

なんでお父さんとお母さんは別れないんだろう?
別れてくれても良いのになぁ…。

あの子は「お父さんがいないのに頑張っている」「お母さんがいないのに頑張っている」と励まされ、周囲の温かい眼差しはあの子のために…。

わたしには何故か「お父さんがいるのだから」「お母さんがいるのだから」と周りのみんなに言われるの…。

わたしの家は毎日、毎日、夫婦喧騒の中にいる。
家の中は落ち着かないのに、家の外でも落ち着かない。

お父さんとお母さんの喧嘩する声を聞きたくないの
家の中の空気がピーンと張り詰めて息が出来ないほど。
何かを話そうとするならば、鋭い刃がこちらを向くかも…。
わたしは、母を助けたいと思っていたけれど、あの勢いがこちらに向いたらわたしはどう逃げたらいいのかさえわからない…。
子どもながらに怖いと怯えていたし、消えてしまいたいとも思っていたんだよ。

面と向かっては言えなかったけれど、子どものわたしは聞きたたかった
「ふたりは何で別れないの?」

「俺たち何で別れないのだろう?」

「そうだよ、お父さんの経済力に頼っているお母さんが離れられないなら理由がわかるよ。
でも、お父さんが逃げたお母さんを追いかけて連れて帰ってくるのがよくわからない。」

子どもの為に別れないと決めたのかな?

でもそんなのずるい、子どもの立場から『ありがとう』なんて気持ちは、
うんと後になってから思うこと。

幼かった当時は『わたしのために別れないでくれてありがとう』なんて思えなかったし
別れない理由を「子どものため」と言い訳にしないで欲しいとさえ思っていた。

もしも「子どもが可哀想だから別れない」のが理由だとしたら
わたしは「わたしが子どもの為に別れないと決めたのだ」と自分を主語にして凛として生きて欲しい。


そんなわたしも大人になり、
人生を切り開いて歩んでいく楽しさを、厳しさを、辛さを、喜びを、
少なからず感じている。
夫婦という他人と歩いていくと言うことは、
なんと大変で忍耐のいることなのかと感慨深い心持ちで生きている。

あの時、大人に対して思っていたことをわたしも言い訳にしないように、
自分を主語にして、選びながら歩みたいと思います。

わたし達は選びながら生きている。








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