忘れたいもの?
伊坂幸太郎さんの「アイネクライネナハトムジーク」を読んでいたら、過去のいじめっ子と仕事で再会する場面がありました。
伊坂幸太郎さんは好きな作家ですし、「アイネクライム〜」も面白い本で、その場面までは夢中で読んでいたのですが、私自身の過去のいじめの記憶がよみがえり、そこからちっとも読み進めなくなりました。
いじめられた事も(学校に行けなくなり、中退しました)、いじめた相手も、勿論許す気はありませんが、私には私の今の人生があり(100%満足は無論していませんが)、そんなくだらない人間のことや行為のことなどいちいち記憶していられないと思っていました。
それでもやっぱり忘れられないものですね。
ため息が出ます…。
憎悪というものは簡単に消えるものではないでしょうが、いい加減に解放して欲しいです。
復讐なんて考えていませんし(暇ではないので)、大体相手の顔も名前もうろ覚えです。本当にもう、どうでもいいのです。
ドラゴンボール全部集めて世界の王様にでもなったら、探し出して殺すかな。ぐらいの感じです。
アイツが立派な大学を出て、立派な会社に入り、素敵な女性と結婚していようと、本当にどうでもいいのです。特に不幸を願ったりもしません。
それでも、それでも、
あの苦痛に満ちた日々を
された行為を
どうしても、完全に忘れられない…。
「墓場まで持っていく」なんて台詞がどこかにあったかと思いますが、そんなのはゴメンです。まぁ、私は遺言で墓場など拒否するつもりですが。それは今はいいです。
どうにか忘却の慈悲に与れないものかと、信じていない神様にでも願いたいです。
人間「いいこと」だけで生きていくのではなく、「悪いこと、嫌なこと」も含めて生きていくものだとは思います。全てを抱えて、時にはフラつきながらも生きていくものだと。
それでも、辛いなあ。いつか楽になる日がくるのだろうか?
そんなことを考えています。