第６４詩　ぬけがら

たくさん悩むのがいいよ　と
あのひとは言った

人間としてレベルが上がるから　と
言った

暗がりのなかにいた　自分には
ピンとこなかったけれど

煩わしいことから　抜け出せた時
フッと　こころも身体も軽くなった

脱ぎ捨てた　重いぬけがらを見て
よく　こんなもの
身にまとっていたな　と

本当だ
あたらしい自分になった気がした

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（挿絵はフリー素材です）

悩み事の渦中にいる時って、周りが見えていないことが多いですよね。
昔の自分に”心配することないよ”と言ってやりたいです。