2020年のロマンス詐欺感想(ネタバレあり)
辻村深月さんの本を読むのは、琥珀の夏に続いて2冊目。
嘘つきジェンガというタイトルから、どんな暗い話かと心して読んだら意外と爽やかな読後感でした。個人的にはすごく好きなお話です。
山形から上京してきたのにコロナの影響で孤独な学生生活を送る耀太と、モラハラ父親が支配する家で鬱屈した思いを抱える一華。2人はお互いに自分とは違う人物を名乗り、嘘をついたままメールのやり取りを重ねる。メールのやり取りのなかで、所々に漏れる本音が2人を繋ぎ、ラストでは2人の未来は明るいと思わせてくれる