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女弁護士

東南アジアの国々が
取材で入国
出来なかった
のですが、

平成に入り
続々と
取材目的で
入国ビザが
出るように
なりました。

私は、ドキュメンタリー
特番の取材で、
バングラディシュに
女性弁護士の
取材に行きました。

この取材以外に
バングラデシュには
数回行ったのですが、
この取材が印象に
今なお残っています。

バングラディシュは、
まだまだ男尊女卑の
後進国で、
貧富の格差が
増大し
国そのものが
貧しいという
イメージのなかで

女性弁護士が
活躍している
と言うので、

某民放テレビ局の
「バングラ女性の権利」
という取材に行ったのです。

毎回悩まされるのは、
毎食カレー味だと言う事。

それと生の水は
飲まないように
しているのですが
バングラデシュから
帰国すると
下痢が止まらなくなる
多分油の
せいだと思うのですが
理由は、帰国後医者で
見てもらっても
原因が分かりません。

今回の取材は、
女性弁護士
バングラデシュでは
一番の大学を出て
とても優秀で
家柄も良い方で
なお女性の権利と
人権を守りたい
という信念を持っている
50代の女性でした。

なかなかの美人
というのも
出来すぎです。

バングラデシュでの
最初の取材は、
首都ダッカから
舗装されていない道を
1時間半ほど行った
田舎の村でした。

村に着いて
案内されるまま
とある家、
土間4畳と
居間兼寝室6畳の
小さな家でした。

私は驚きのあまり
言葉が出ませんでした。

なんと!
家の前の一抱えもある
木に若い男性が
鎖で縛られていたのです。

日本では
こんな鎖は
見たことがない
タイヤのチェーン
程はある
太い鎖で、若者は
木に縛られて
いたのです。

女性弁護士は、
この家の人間
つまりは、夫婦
が帰ってくるまで
末と言うので
待ちました。

時間がたつにつれ
村の人が集まり
20人ほどの人の
輪の中に
私たち取材人と
木に縛られた
若者は囲まれました。

2時間程待った時
家の夫婦が帰ってきました。

夫婦と
女性弁護士の
会話は英語ではなく
ベンガル語なので、
私たち日本人には
理解できません。

通訳を通して
聞いたところ
木に縛られた
青年は、
先週、下の村の
祭りで暴力をふるい
人をケガさせたから
木に縛り付けて
あるのだそうです。

女性弁護士が、
起こった口調で
奥さんに話を
しだしたので、
通訳してもらうと
「何でまた子供を作ったんだ」
「子供はお金がかかるから」
「もう作るなと言ったじゃないか」
と話をしているそうで、
女性弁護士は、
ご主人にも
強い口調で、
「もう子供は作るな」
と説教していました。

なんとこの狭い家に
夫婦と
子供6人が
暮らしている
のだそうです。

村から帰った翌日
裁判を取材
させてくれました。

長机の両脇に
6人づつが座っていました。

この裁判は、
息子の嫁を家長が
犯したのを
今後辞めさせるために
母方6名父6名で、
今後息子の嫁を
犯さないように
家長に反省させる
裁判なのだそうです。

始めの挨拶部分だけ
撮影して私たちは、
退席しましたが、
驚きでした。

取材からもう
10年近く
たとうとしているので
もうあのようなことが、

バングラデシュで
当たり前のように
起こらない
時世になっていて
ほしいと
願うばかりです。