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車椅子おばあちゃん 大ピンチ話その4

あきらめの悪い車椅子おばあちゃんがやらかした
いろいろ大ピンチを書きます。
はらはら、げらげらしていただけたら
うれしいです!

駐車場から出られない!

金曜日の夕方にいつものショッピングセンターで娘と待ち合わせ、
今日は愛車の真っ赤なポルテで向かいます。
駐車場の入り口で駐車券をとり車椅子用の駐車場にとめて、
レストラン街に直行。
楽しく食事をして、ちょっとプラプラしているうちに閉店時間近くなってしまいました。

「じゃあ帰るね」
「バイバイ」

娘と別れ、駐車場へ戻り車に乗り込みました。
この駐車場は休日などは入り口で係員の人が駐車券を配っています。
そういう時は出口でも係員が駐車券を回収してくれるので助かります。
その日は平日だったので入り口に係員さんはいなくて、自動発券機から駐車券を受け取りました。
そういう時は出口では自動でバーが開き楽ちんです。

のはずでした。

そのつもりで私は車をゲートに進めました。
すっかり自動でバーが開くと思い込んでゆっくりバーに近づきました。

「え?」

待てど暮らせどバーは開きません。

「やばい」

とっさに駐車券を精算機に差し込もうとしましたが、全く届きません。
バックミラーを見ると、後続の車との車間距離がほとんどありません。
車を近づけようにも動かせません。

大ピンチ!!

「どうしよう」

普通ならちょっと腕を伸ばすか、乗り出すか、それでも届かなければ
ちょっとドアを開けて降りれば良いことなのですが、
私の場合は、右手はハンドルに固定してあるし、
乗り出すとか降りるとかは絶対に無理です。

頭の中が真っ白になりました。

後ろの車の方にお願いして助けていただこうとも思ったのですが、
気付いていただけません。

「よし、やるだけやってみよう」

私はハンドルに固定してある右手のマジックテープを外し、車のドアを少し開けて落ちないように気をつけて、ぎりぎりまで身を乗り出しました。
そしてドアにしがみついて限界まで腕を伸ばし・・・
やっと駐車券を差し込めました。

「できた!」

慎重に運転席に戻って座りなおし、急いでゲートを通り抜けましたが、
右手のハンドルへの固定がちゃんと出来ていませんでした。

路肩に停車して、心臓バクバクで震える手でマジックテープを締め直し、
心を落ち着かせてからやっと出発。
無事家に帰れました。

思い込みは危険です。駐車場の精算機には届く距離で近づきましょう。
また、車を動かす前に、駐車券を確認しましょう。
肝に銘じた車椅子おばあちゃんです。

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