見出し画像

本好き ☆115

昨日は図書館で本を3冊返却し、新たに2冊借りてきた。

私自身の事は今まで何度か記事に書いてある通り、

実は商売で失敗して夜逃げをし、浮浪者にまでなったし、半年くらい施設にお世話になって、なんとか復帰したのである。

商売していた7年くらい、本当に懸命に働いていたので好きな読書もほとんど出来なかった。

街を浮浪していた時、やることがないので毎日図書館へ通っていた。ずっと読みたかった本が好きなだけ読めて、その点だけは幸せであった。

施設に居られるのは最大6ヶ月で、新たに就職して新居を探さなければならない、もちろん家賃、敷金礼金など契約に必要な金も自分で貯めるのだ。

私は図書館の近くに住もうと、これだけはハッキリと最優先事項に決めていた。

夜逃げに成功したと言っても、社会復帰すればその時点で作った借金は全て請求されるのである。もう、その借金も返済したが、その間生活費を切り詰めたけれども、本が読めたからそんなに苦に感じなかった。

図書館は本当にありがたい。その図書館にない本も、検索して近隣の図書館にあればすぐに取り寄せて貰える。

夜逃げした時、蔵書は全て捨ててしまったが、図書館がそばにあるから平気なのである。


よく行く温泉には何万冊だかマンガが置いてあり、そこで見つけたのが

『本好きの下克上』著者 香月美夜 イラスト 椎名優 である。

現代日本に暮らす本須麗乃(もとすうらの)は、念願である図書館への就職が決まった日に亡くなってしまう。

彼女は無類の本好きで、本さえあれば幸せな人なのだが、自宅でも本に囲まれて生活していたので、大地震が起きて本の下敷きになって絶命するが、

昔の欧州風の異世界に転生してしまうのである。赤ん坊ではなく病に苦しむ7歳の少女マインとして生まれ変わるのであるが、

意識を取り戻してみると、なんとこの世界には本がないのである。いや、あるにはあるが、それは富裕な貴族が読める希少品であり、少女マインの家は庶民(父親の職業は兵士で南門の班長)であり、本など手の届かない代物だし、そもそも識字率も低い世界なのである。

異世界の7歳の少女マインとして生きなければならないのは仕方ないと諦めるしかないが、しかし本がない生活という現実は全く受け入れられないのである、そんな世界では自分はとうてい生きて行けない、

この上は、日本人の本須麗乃としての経験と全知識を総動員して、絶対に本を作ってみせると心に誓うマインなのであった。

という話なのだが、紙もほとんど無いような世界で、1から本を作る工程は気が遠くなるような困難が次から次へと現れるのであり、

現代日本人としての本須麗乃の知識は、異世界ではことごとく大発明であったりして、少女マインのサバイバルであり、サクセスストーリーでもある。

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部

マンガはまだ途中しか読んでいないが、例のDMM・TVで検索したらアニメ化されていたのでそちらも視聴出来るようだ。

マインは本を作る為に資金を得ようと商人になるが、この異世界でヒットさせた商品は、女性向けのシャンプーやアクセサリーなどが多く、その辺の女性的な感性は面白くもあり、珍しくもあってなるほどと思う。

でも、本がなかったら確かに悲しい。

そんで、図書館そばに暮らしている私は、やっぱり幸せ者なのだと感じてしまうのである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?