社内ニートの備忘録⑧〜出社する意味はなんですか?〜
朝、目が覚める。
「もう朝か、まだ寝ていたい。
身体が重い。会社に行きたくない。
まだ寝ていたし今日は休んじゃおうかなあ、いやー頑張って行くか…」
こんな問答をひとり頭の中で繰り広げ、なんとかギリギリ家を出る毎日。
なぜ、会社に行きたくないのかというと、行ってもやることが無い社内ニートだから。
朝の電車に揺られ頑張って始業前到着しても、やることが無いのだ。
始業とは、仕事を開始することだと思う。
僕に関しては始める仕事が無いのに、社会のルールに乗っ取って脳死で会社に向かっている状態だ。そんな状況だから会社に行きたくないのだ。
だが、会社に行く意味はある。それは生活のためである。
つまり、僕は自身の生活の奴隷として会社に向かっているのだ。
そんな人生になってしまっている自分に情けない。そう思うから、充実した人生に変えていきたい。そのために行動しなければならない。
朝電車に乗っていると、スーツを着たサラリーマン、オフィスカジュアルのOL。
職場に着くまでの道のりを、各々が安息の時間を過ごしている。
「皆は任されている仕事があるのか、その仕事が大変なのか、会社に行くのが嫌でもそれなりにやりがいを感じているのか、僕と同じくギリギリの精神状態でなんとか頑張っているのか」
そんなことを考える。
皆も思っているのだろうか。
「知らない人だけど、お互い仕事を頑張って行こう」と。
傍から見たら、僕もそんな社会の一部に溶け込んでいる普通の人だ。自分が社内ニートだとは皆からは分からない。
いっちょ前に眠そうな顔で会社に向かっていることにむなしくなる。
ただ、何もやることが無いのを分かったうえで放置されているが、毎月給与をもらえていることには感謝している。
僕は今悩んでいることは、その上の段階の悩みなのだということなのかもしれない。
マズローの欲求5段階説というのを耳にしたことがある。
その中の段階だと、自分が今いるのは承認欲求だと思う。
ただ、
「自分が所属する集団から高く評価されたい、認めてもらいたいという欲求」
というよりかは、
「他者からどう見られるかではなく、自分が自分を承認できる状態」
を求めているのだ。
だから社内ニートで、時間を無駄にしている自分を承認することができずに、焦燥感を抱いているのだ。
自分を責めているわけではない。
むしろそんな状態でも毎日出社していることに対して心が強いと、リスペクトを送っている。
自分を鼓舞している。
タイムカードを押したら、頭の中ではカズダンスを踊っている。
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