人間関係を表現するのに1番向くのは小説

千早茜さんの「神様の暇つぶし」を読みました。彼女の小説と出会ったのは「男ともだち」が初めてでした。

その時から彼女の独特の世界観、特に型にとらわれない人対人をリアルにかつどこか遠い世界のように描く世界観に惹かれてました。

しかし「神様の暇つぶし」を読むと更なる衝撃が私を襲いました。

人が共通しているのは誰もが私は皆と違うところがある。と思っているところ。そんな一見辛辣なテーマを漂わせる小説でした。しかしそこに垣間見えるのは未成熟な感情の波、染み付いた人と比較してしまう思考回路。様々な若さが主人公と全さんを対比することで際立っています。

また、千早さんの小説には食事シーンがよく登場します。それも食欲を掻き立てられるというよりはむしろ、生活のワンシーンとして、私達と小説の世界をぐっと近づけてくれる装置のような存在として食事シーンがあります。

千早さんのSNSを拝見するとそれはそれは食欲を掻き立てられる投稿が目立ちます。彼女のそういったパーソナリティが反映された人間味の濃い小説ですので一度手に取ってその世界に入ってはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました


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