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麻薬のように激しかった恋と禁断症状に悩む自分

彼女が出来た。
正確には、私だけが彼女だとまだ思っているだけかもしれない。
それでも久しぶりに自分が落ち着ける人と会えたと思っている。
しかし、どこか物足りない。

以前付き合っていた彼女(元カノ)とはお互いに依存した関係だった。
毎日お互いの身体と心を求めあい、毎日貪った。
お互いがお互いの埋まらない心の穴を埋めてくれると期待し、
少しでも思い通りにいかないと不安になり、罵った。
何もかもそっちのけで、お互いの愛でお互いの身も心も削っていた。
一方で私は、まあまあブラックで忙しい会社に勤めている。
働きに出なければならない。
仕事が忙しいのを理由に、彼女の愛情から目をそらすこともあった。
好きだけど好きだけど…
中間管理職の私は、簡単に休みをとれない、部下を前に弱音も吐けない。
一度仕事に行けば、仮面を被って組織に従順なサラリーマンとして働かなければならない。
そうやって言い訳をして仕事を優先してしまう私に彼女も苦しんでいたのだと思う。
私の仕事の忙しさがピークに達したとき、元カノから別れを告げられた。
彼女の言っていることは、正直わからなかった。
きっと頭の中で不安と怒りと悲しみがぐちゃぐちゃになって、彼女も訳がわからなくなっていたのだと思う。
そして彼女は二度と私のもとには戻らなかった。
彼女を寂しくさせてしまったこと、彼女を不安にさせてしまったこと、
あとから気付いてもどうにもならなかった。
ただ、その時の自分ではどうすることもできなかった。
激しく恋をし、激しく傷つけ、あっけなく終わりを告げた恋。
おそらく二度とこんな経験は出来ないし、忘れられないだろう。

今の彼女は、すごいマイペースな人だ。
熱烈な愛情表現もしないし、同じ熱量も求めてこない。
仕事が繁忙期で会えない日々が続いても罵ったりはしない。
(もちろん我慢はしてくれているのだろうけど。)
もちろん、元カノとは交際期間が全然違うので比較にはならないのだけど、今のところ、これと言って書くことがないくらい普通の人。
それでもなんとなく、彼女の雰囲気に惹かれて交際を申し込んだのだが。

ただ、これは本当に申し訳ないことだが、ふとした瞬間に元カノとの激しかったあの時期を思い出してしまう。
日が経つにつれて美化された思い出だけが心に残り、あの日々をおいかけてしまう自分がいることは認めなければならない。
でも、あの恋は麻薬と一緒だと言い聞かせている。
激しい快楽と引き換えに身も心もボロボロになる。
それでも一度経験してしまった私は、あの苦しみ、もがきながら堕ちていく快楽が忘れられないのだ。

未練を残さないために元カノとの連絡先や思い出は全て処分した。
それでもお互いの生活圏は近く、ふとした瞬間に出会ってしまう可能性は十分にあり得る。
私は、元カノとのふとした遭遇を恐れている。
きまずくなるとか、彼女がまだ怒っているのではとかではない。
一言でも会話をしてしまえば、きっとまた求めてしまう自分に。
それが私の独りよがりの感情なのはわかっている。
元カノは全然そんなことはなく、気持ちを切り替えているんであろうが、これは、私の勝手な問題なのだ。
いまだに元カノの幻影とあの日を追い求めてしまう禁断症状なのだ。

私にはまだ恋愛は無理なのだろうか。
この先まともに普通の恋愛はできないのであろうか。
アラフォーの男が吐露するには実に痛々しい内容なのは十分承知だ。
それでも前に進まないといけない。
過去は変えられないのだから。
今は美しい思い出のままでいてほしい。

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