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人口最少の市・歌志内市を知っていますか?(2024/02/14)

※トップ画像は歌志内市HPより引用

 突然ですが、歌志内(うたしない)市ってご存知ですか?北海道にあります。「市」としては、日本最少の人口の自治体です。令和6年1月31日現在の人口は、2,662人(歌志内市HPより)とのこと。財政破綻した夕張市は知名度が高いですが、夕張市より人口が少ないのです。
 
 私自身が歌志内と縁があるわけではないのですが、2000年ごろに一度訪問したことがあり、いろいろ強く記憶に残っていることがあり、書き留めておきたいと思いました。

■歌志内市ってどこ?

 歌志内市は、北海道のほぼ中央、石狩平野の東北端の山麓地帯に位置します。

歌志内市HPより

 私の実母が幼少期を歌志内で過ごしました。その後、母は引っ越し、現在では人生の半分以上は関東で過ごしていますが、そういった縁で、一度だけ私も歌志内に連れていってもらったことがありました。西暦2000年頃のことでした。

■時計が止まっているかのようで・・・

 当時、私が住んでいたところは、都会ではなかったですが、日帰りで東京に行けるくらいの場所ではありました。外に出れば車や歩行者などはそれなりにいますし、自分の生活圏内で汲み取り式トイレを見かけることはない時代でした。

 ・・・しかし、当時の歌志内、もちろん水洗化されてるトイレもあったとは思うのですが、どこだったか忘れましたが、寄ったトイレが汲み取り式でした。また、街中に人が歩いてるのもあまり見かけず、商店なども、商品がほとんど並んでいない個人経営の店がポツンとあるくらいでした。

 むかし、国鉄が走っていたという廃線跡(歌志内線)が、誰も通らない「サイクリングロード」となっていたのがなんだか物憂げな雰囲気を助長していました。

 これは、この町の歴史や時代背景みたいな予備知識が全くなかった状態で行った私には、衝撃的なことばかりでした。まさに、時が昭和で止まっているように強く感じました。(2000年当時の感想です。)

■なぜそんなに人口が少ないのに「市」?

 ここで歌志内市の歴史を簡単にお伝えいたしますと、「かつて炭鉱で栄えたまち」なのです。

↓歌志内市のHPから引用の人口推移のグラフです。

このグラフは、歌志内市の昭和30年から平成27年までの人口と世帯数の推移を示します。

 人口のピークは昭和23年だそうで、当時は46,000人を超えていたそうです。昭和40年代に入ると人口が一気に減っているのが分かります。この時期は炭鉱の閉山が相次いでおり、その影響が大きいと考えられます。私の母が歌志内を転出したのもその頃で、また、同級生もたくさん引っ越していった記憶があるとのことです。

 母の父親である、私にとっての祖父は、炭鉱関連の仕事ではなかったものの、歌志内に住み始めたときにはおそらく炭鉱関連の労働者の移住による様々な労働需要が起きて、その恩恵にあずかっていたのかもしれません。

■今はどうなっているのか?

 自治体の制度や財政の仕組みなど、普段から勉強しているわけではないので詳しく分からないのですが、24年前に見た「あの歌志内市」が、今も「歌志内市」として存続していることも少し驚いています。Wikipediaで歴史を読んでいると、この20年の間にも学校の閉鎖が相次ぐなど、まちの機能は徐々に縮小化されていっているのが分かります。

 現在の実際の状況はどうなっているのか分からないのですが、いま、もしお金と時間が際限なく使えるのであれば、「社会派旅行」として行きたい場所のひとつではあります。

 これまでに、「自治体」が寿命を迎えて「自治体として【まち終い】」っていうのは過去にあるんですかね?そうなる前に合併しちゃう感じですかね。不勉強なので、この辺も後々調べていけたらと思います。この機会に、総務省の市町村別人口データを見ていたのですが、「市」として人口最少は歌志内の約2,600人ですが、人口1,000人以下の村は、けっこうあるんだなと思いました。数え方が間違えてたら申し訳ないのですが、2023年12月31日現在で人口1,000人以下の自治体は42でした。


 話が逸れますが、私は鉄道オタクではないものの、ローカル路線や廃線跡の、いわゆる「エモい」風景を見たりするのは好きで、たまにネットで画像を眺めたりします。学生時代に一人でローカル線の旅に出たことは、今でも良い思い出です。自分が現地に行くのは、子育て中の現在ではなかなか難しいですが、そういったことが好きということだけお伝えさせていただきます^^ 

追記)元号を和暦か西暦で統一したかったのですが、出典した情報に準拠したため、混合になってしまいました。分かりにくくてすみません。

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