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両方の立場を経験して、どっちの気持ちも分かる(2024/05/24)

 我が家には2学年差の子どもが二人います。長男の出産・育休明けから、次男の産休に入るまでの約1年半の間、育児しながら正社員で働いていた期間がありました。その期間、往復約3時間の通勤時間、当時1~2歳の長男の送迎、帰宅後の食事・風呂・寝かしつけ、保育園の持ち物の準備、発熱等のお迎え要請の対応、をほぼ一人でこなしていました。次男を妊娠してからも、ほぼその状態は変わらずで、あの時期がどう考えても私の人生で最もハードモードな期間でした。今でこそ在宅勤務の夫ですが、この当時は、どう考えても我が家で最も育児が大変だった期間にも関わらず、夫も最も仕事が過酷(連日の深夜残業が当たり前)な期間でした。

 何が言いたいかというと、小さい子供を育てながら働くことがめちゃくちゃ大変だったのです。しかも、お迎えのリミットは通勤時間の関係で、(時短勤務の)定時ピッタリに上がってもギリギリでした。

 お迎え前に、できれば一瞬でもいいからスーパー寄って食材買いたいときもありましたが、分単位で時間が惜しい。とにかく時間に追われる生活でした。

 会社を退職して、その後はパート勤めになっても、保育園の間は当然お迎えは私ですし、子供が小学生になったあとも、学童から一人で帰宅できるタイミングになっても、夫が在宅勤務になるまでは私が子供の帰宅時間に合わせて行動していたわけです。

 つまり、「子どもの迎え・帰宅時間を常に気にかけて行動する必要があった」のです。もともと夫は育児の当事者として、非常に協力的ではあり、夫が通勤していたころも、飲みに行くとか寄り道して帰ってくるなどは、ほとんどありませんでした。しかし、育児が最もハードモードだったころは、1分でも早く帰ってきてほしいと思っていましたし、夫が帰りにスーパー寄って自分のアルコールを買って帰ってくることに対して、少し疎ましい気持ちが発生したことも事実でした。

 しかし、子供が二人とも小学生となったある一時期、1か月間だけですが私が都内まで通勤する仕事をした時期がありました。夫は在宅勤務で家におり、子供たちは家に誰か大人がいれば、他は自己完結できるくらいの年齢だったため、私のほうが子供たちより遅れて帰る形でした。迎えなども必要ないですし、家には大人がいるし、そこまでリミットに縛られずに急いで帰宅する必要はない状況だったわけです。

 そのような状態で家から離れた繁華街で仕事し、仕事が終わると帰路につくわけですが、駅まで向かう道に居酒屋さんがたくさん並んでいるわけです。もともと、そんなに「外で飲むのが好き」という人間ではないですが、

・仕事終わりである
・赤ちょうちん的な居酒屋が乱立している
・急いで帰る必要はない(家に誰か大人がいる)

という条件が整うと、子供のことを忘れて「ちょっと一杯やりたいな」という気持ちに傾いてしまいそうになる気持ちが分かってしまった気がしました。

 繰り返しになりますが、夫は「育児が最も大変だった時期」に飲み歩いて帰ってきたことはないですし、その辺はけっこう気を遣ってくれていたことに感謝していますが、あの時期は「帰宅時間に対する分単位のシビアさ」みたいなものは夫と私の間では温度差があったと思います。巷で見たり聞いたりする情報での、「育児で大変なのに夫が帰宅時間にルーズ」というママさんの気持ちはすごく分かります。共感します。が、その反対に、家に育児メインの大人がいる状態で通勤してる側の気持ちもちょっと分かってしまいました。と、いう話でした。

( ※決して、性別で役割を断定しているわけではなく、その逆の性別パターンもあるかもしれないのは承知しています。ただ、割合的に言うと、共働きでもまだまだ女性が育児のメイン分担を担っている家庭が多いと思いますし、自分が見聞きした情報量もそのほうが多かったので、あえてこのように記載させていただきました。)


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