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異星人の地球人調査③なんでやねん!


 前回前々回とラージノーズグレイによる地球人調査は特異な人間ばかりを対象としたため満足な調査結果が得られなかった。
そのため今回はラージノーズグレイよりもはるかに高度な知性を持つ宇宙存在バシャールが地球人の調査を担当することになった。
宇宙存在バシャールとはオリオン座近くに住むエササニ星人の複数の意識の集合体である。
エササニ星人は物理的に不可視でありテレパシーで意志疎通する存在で地球人類よりも遥かに発達した知性を持つ。(知らんけど)
宇宙存在バシャールは世界中に存在するチャネラーを通して多くのメッセージを広めてきたが、今回関西地方に在住するチャネラーH氏に乗り移り、ドキュメンタリー番組の取材ということである地方都市で通行人に対し街頭インタビューを行った。
ちなみに地球人とよく似た外見的特徴を持つジャノバ星人はすでに缶コーヒーのCMに採用されていて、独自に地球人の調査を行っていることが判明した。(知らんけど)


 街を歩いているとテレビで見たようなおじさんが来たので声をかけた。
「アレ?あなたは阪神タイガースの岡田彰布監督ですね?巨人の次期監督候補という噂がありますが?」
「おーん。あああるで。これがホンマのオール阪神巨人やな」
「なんでやねん!」


「あなたの職業は何ですか?」
「私は週刊短春の記者なんですがね。特ダネスクープを仕入れてきましたよ」
「それは何ですか?」
「数年前に亡くなった大物芸能人。実は生きていて警察に逮捕されたらしいです」
「それは本当ですか?」
「ええ死亡診断書を偽造して偽の死体を用意し、愛人とバリ島で暮らしていたそうです」
「なんでやねん!」


「あなたの職業は何ですか?」
「私は俳人の正岡子規の研究をしてます」
「では正岡子規とはどんな人だったんですか?」
「私の研究によると正岡子規とは磯野カツオのような人ですね」
「なんでやねん!」


「あなたの最終学歴は何ですか?」
「国立、山学校(やまがっこう)です」
「なんでやねん!」
※こちら東北地方では本当にそう言うおじいさんがまだいます。


「違う、手の角度が。もう少し上だ」
公園で大人の男性が小学生ぐらいの男の子になにやら教えてるようだ。
「何を教えてるんですか?」
「コマネチの練習です」
「なんでやねん!」


「あなたの人に言えない秘密教えて下さい」
「妻に贈った結婚指輪なんですがね。実はあれ中古なんです」
「なんでやねん!」


「そこのお姉さん。あなたのストレス解消法はなんですか?」
「千円札にね。ライターで火を点けるの。お金が燃えてるところを見るとスカッとしていい気分よ~」
「なんでやねん!」
「たまに1万円札でやるとね。ハラハラドキドキしてたまらないわ~」
「だめだこりゃ」
※良い子はマネしないでね
「あたりまえや!」


「そこのお兄さん。顔色が悪いですが大丈夫ですか?」
「実は頭が悪いんので大学病院に入院して脳みそ入れ替え手術をしたんですがね。自分が一体誰なのか分からなくなっちゃいました」
「なんでやねん!」


「あなたの人生で1番誇れることは何ですか?」
「大食い大会で優勝したことです」
「なんでやねん!」


「そこのおじさん。これからどこへ行くんですか?」
「これからランチに行くところです。寿司屋に行くんですがマイルールがあるんですよ」
「それは何ですか?」
「1つの店で1皿だけ頼むんです。それで20皿頼むので他県まで行って1日掛りで20軒回ります」
「なんでやねん!」
「これがホンマの回転寿司や」
「なんでやねん!!」



「そこのお兄さん、空を眺めて何してるんですか?」
「異星人がな。地球人の様子を探るためにカラス型ロボットを地球に放っとるらしいで。ほれ、あれなんかそうなんちゃう?」
電柱に止まるカラスを指差す。
「バーカーカー」
「なんでやねん!」


映画館の入り口から黒縁眼鏡をかけた白髪の老紳士が現れた。
「映画いかがでしたか?」
「面白かったですね~。緊迫感ありました。ガチャン、パンッ、ピーでした」
「なんでやねん!」
「それではみなさんまた来週。さよなら…さよなら…さよなら…」
「さよならっ!」


※この作品はフィクションです。実在の人物団体事件とは一切関係ありません
「あたりまえや!」


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