分かりやすい地域医療支援病院の説明

地域医療支援病院とは、救急患者や紹介患者を治療する、200床以上の病院のことだ。病院は規模でざっくりと分けると、「最先端治療と研究を行う、ベッド400床以上の大きな病院(特定機能病院)」「200床以上の中くらいの規模の病院」「20床以上の小さめな病院」の3つのタイプに分けることができる。地域医療支援病院は、2番目に挙げた中規模病院で、日本全国におよそ600件ある。

特徴は、前述したとおりベッドは200床以上であること、救急患者を受け入れて、紹介患者を中心に治療することだ。初期の診察治療は地域のクリニックが行い、より専門的な検査や治療を必要とすると判断された場合に、地域医療支援病院を紹介される。さらに、CTやMRI、マンモグラフィ装置などの医療機器を地域のクリニックと共同利用しているという特徴がある。医療機器は高価で数千万円、あるいは億単位のものもある。小さな病院やクリニックでは購入できないため、共同で使用するのだ。さらに、地域医療支援病院には研修を実施することが求められる。地域の医療関係者に対し、勉強会を企画、実施することも求められている。まさに地域の医療を支える存在だと言えるだろう。

地域医療支援病院は都道府県知事の承認を受けている。そのため、年に1回、地域に貢献している活動内容を都道府県に対し報告する必要がある。病院が提出した報告書は、ホームページで「病院名・業務報告書」と検索すれば誰でも閲覧できる。業務報告書には、紹介患者率、共同利用の機器、救急車により搬入した救急患者数などが記載されている。