蟻地獄 後編
まさに 蟻地獄だった
もがいても もがいても 抜け出せなかった
４年目に入った頃 私の身体に異変が…
見たこともないようなカサカサした丸い赤い斑点が足にいくつも出てきたのだ
皮膚科に行ったが かぶれ か 蕁麻疹かな？ くらいで薬をもらったけど 良くはならなかった
足だけじゃなくて 腕にも 背中や身体にも
その丸い斑点は 増えてきた
また、別の皮膚科に行ったけど アレルギーかな？ 蕁麻疹かな？ と、よくわからないまま
塗り薬も出してもらったが それも効かなかった
最後、別れる１ヵ月前くらには 顔以外、身体全体の９割に ソレは広がっていた
頭は特に痒く、瘡蓋（かさぶた）になり 掻くと血が出たり フケのように粉が落ちたりした
耳も首も手の甲や指にまで広がり 見苦しくて
夏でも隠すように長袖を着ていた
電車に乗ったり 買い物に行ったりすると
みんなが 気持ち悪そうに私の皮膚を見る
藁をも掴む思いで 皮膚に良いからと
高い健康食品や 入浴剤を試してみたけど
悪化するばかりか 毎日 ３７度台の微熱も続くようになった
最後に 知り合いから 県外だけど
皮膚科の名医がいる と評判の病院を紹介され
行ってみた
医師は 一目見るなり 即入院だと…
命に関わるかもしれない と…
(/ _ ; )
検査の結果 病名は【尋常性乾癬】
じんじょうせいかんせん だった
同じような病気の中で １番重い【魚鱗癬】
ぎょりんせん が いつだったか国指定の難病になった記憶がある
私のは 命には かかわらなかったが
尋常性乾癬の中で １番重度だった
１週間 入院、治療をして 見た目は
ほとんど気にならないくらいになり 退院したが
歳下ヒモ男がいる 自宅に戻ったら３日で再発
また全身に 乾癬が出た
再度 同じ病院で ２週間入院する事になった
ここで 私は 働いていた会社の社長に 恥を忍んで 全てを話し 彼に渡す手切れ金を 借りた
何回 入院しても また同じ環境に戻ったら
また絶対に再発する と思ったから
彼には 私が入院している２週間の間に 荷物をまとめて 出て行ってもらおう！と…
彼が 動けない理由は お金が無いからだ と…
だから社長から５０万円を借りて そのまま彼に渡して お願いだから 私の事が本当に好きなら 私の身体の為を思って 私を１人にして欲しい と…
彼も 私の皮膚の病気は 心配していた
早く治るといいね と言っていた
最後の私からのお願いだったからか
目の前の５０万円を見たからか は分からないが
わかった と この２週間の間に 出て行くわ 鍵はポストに入れておく…と 言ってくれた
２週間後、自宅に彼の荷物も姿もなかった
丸４年かかったけど やっと別れる事ができた
(｡>﹏<｡)
尋常性乾癬は 一生完治が難しい病気
ストレスなどから働き盛りに発症したりする
あれから２０年以上 経過したけど
今も 出たりひっこんだりを繰り返している
８００万円は その後 昼夜働き１３年かかったけど 完済しました 社長にも５０万円は返しました
ただ…蟻地獄から こうして やっと抜け出せた私ですが
ストーカーや暴力のトラウマやフラッシュバックは 今でもあります
さらに この２回目の入院中に 任侠道の世界の男性から 『俺の女になれ』と言われ
ここから 新たに また人生初の 姐さん としての生活がスタートします
🙀🙀🙀
全て 実話です
長文を読んでいただき ありがとうございます🌸
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