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Reproで卵1個オムレツを作ってみた。

2024.7.13 追加検証を含めて記事を再構成しました。


【考え方】

いままでオムレツを上手に作るために色々な道具を揃え、温度管理の最適値を求めてきました。
 2023.10.12 オムレツって難しい
 2024.4.26 ガス火でフワとろオムレツ
 2024.5.4 卵2個でオムレツを作る。

今回は究極の力業です。
といってもRepro公式レシピの「半熟ふわとろオムレツ(90℃)」を実践してみただけです。

日本調理アカデミーのサイトを見ると卵黄は75℃、卵白は80℃で完全に凝固するとなっています。
オムレツは表面の皮の部分は完全凝固していて、中は半熟です。
つまり
 ①80℃以上に熱したフライパンで
 ②半熟状態を作り
 ③薄皮ができたところで成型して返すという作業をする。

②と③でフライパン表面温度が高く③を短時間で行うことで、より薄い皮で中は半熟という最高の状態が出来上がります。

Repro公式レシピでは卵3個でフライパンを90℃と低めに設定することで③の工程をゆっくり行うことができるので、失敗しないわけです。

【実際にやってみました】

卵1個に水10ccとアジシオ2振りで卵液を作ります。
バターを風味付けのため3gフライパンに溶かしてから卵液を投入しました。


卵1個だと90℃より下げた方が良さそう。
フライパンはラフォルジュ ディープパンを使用。
鍋プロファイルは「貝印 ミニマ フライパン15cm」を設定
アルミ+ステンレスの2層で重量が近い

固さを見ながら成型したので失敗しないです。
レシピ通りフライパンの温度を90℃にしましたが、卵1個では半熟になるスピードが思ったより早く、上の写真のように83℃まで下げて成型しました。

表面温度計でフライパン温度を測ると83℃設定で86℃でしたので、最初の90℃設定が高すぎたのだと思います。とはいえ、卵1個なので90℃より低い温度(85℃くらいでしょうか、このフライパンでは+3℃の誤差があるので82℃設定あたり)が良さそうです。

鉄板用の表面温度計で測定。実測値は+3.5℃高めに出ている。
鍋プロファイルと異なるフライパンのため誤差が生じる。
誤差を事前測定し設定値に反映すれば解決する。
卵1個のふわとろオムレツ

低温でのオムレツ作りでは卵液がゆっくり凝固します。
シリコンヘラを使ってフライパンのヘリを使わずに底面の平たい部分で整えました。
こうなると大きめのフライパンの平たい部分を使えば良いのではと考え始めています。
アナロンのように熱容量の大きいフライパンならば卵液投入時のフライパン表面の温度低下も少なく抑えられ安定したオムレツ作りが期待できます。

【大きなフライパンで検証】

結論・・・大きなフライパンはダメ。温度も83℃は低すぎる。
     何とか成型したものの「滑らかな卵焼き」になった。

卵液投入時にフライパン底面全体に液が広がってしまう。
83℃だと皮が出来ずに水分がどんどん蒸発する。
半熟状態のまま全体的に固まっていく。


できあがりの断面
ふわとろオムレツ・・・ではない

【ラフォルジュディープパンで再チャレンジ】

鍋プロファイルを「マイヤー スターシェフ 20cm」に変更した。

このプロファイルは最大電力が低くゆっくり加熱する。ラフォルジュ ディープパン 18cmで、このプロファイルに設定すると1℃未満の誤差になった。

卵液も卵1個に5ccの水を追加することに変更。アジシオ2振りは同じ。

Repro 鍋プロファイル「マイヤー スターシェフ 20cm」 90℃加熱に設定して3gのバターを投入。バターが溶けてから卵液を投入。

皮が出来たらヘラで寄せる。
(レズレー シリコンスパチュラ 20cm)
普通のオムレツ作り。

写真のように普通にオムレツが作れます。写真の状態から「ピタッとターナーくるりんちょ」でひっくり返して全体に皮を作ります。
フライパンの上でコロコロ転がせるようになったところで加熱終了。

完璧なふわとろオムレツ!

卵1個で完璧なオムレツ。
もう、オムレツ作りの腕を磨く必要はありません。

【感想】


過去あんなに苦労したオムレツづくり。腕を磨こうと20個くらいは作ってはダイエット中のため食べずに捨ててしまいました。

アムウェイIHのプレートモードは最小温度が120℃のため、Reproのように凝固温度ぎりぎりで作るという発想もありませんでした。

実際にRepro公式レシピで作ってみると、一般的なオムレツづくりのフライパン温度(自分の検証だと170℃~180℃でした)はReproの無い世界の最適値でしかないのだと実感しました。



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