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【読書3】カカシの夏休み

重松清の大ファンである僕は教本や雑誌を買うついでに新潮社の本棚から重松清の本をかごに入れる。たまたま見つけたこの本、「カカシの夏休み」(2003)は文藝春秋出版だからふと見つけて買っていたのか家の本棚を整理していたら出てきた。いつ買ったのか分からないが、いま僕は教職養成課程の真っ只中であるため学校・先生を主題にした本書に惹かれた。

重松清の本は主に学校が舞台である。子ども、親、先生と複数の視点で書かれており、年齢別の葛藤が鮮明に表現される。共感するも批判するも読者の自由だが、読まないでいてどれくらいの知見をもち、教育に参入しようというのか。本書はもちろん学校教育を網羅した教本ではないが、一つの本であり著者の経験や意見の集大成である。本や映画は疑似体験を可能にする。たった2時間から数日でその体験ができるのだから、ソーシャルメディアに浸かるよりは、文字の羅列に揉まれるべきだ。

この本は教育に興味がある人に勧めたい。そうでなくとも読めば教育に関する考えが揺らぐだろう。本書にてマスメディアも重要な役割を果たしている。考え方の再考にもつながる。大変読みやすい本なのでなにも考えず、読むのもまたいいかもしれない。

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