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第7回薬膳料理研究会

8月20日に第7回の研究会を開催しました。
今回のテーマは「補陰養心:夏を健やかに過ごす献立」です。

〇献立
・オクラ、トマト、ホタテの冷たい和え麺

・豚肉・きゅうり・レタスの生春巻き

・ゴーヤのピカタ

・補陰パフェ

〇食材:オクラ、トマト、ホタテ、梅干し、そうめん、ごま、豚肉、きゅうり、レタス、パプリカ、生春巻きの皮、ゴーヤ、梨、パイナップル、ヨーグルト、くず粉
〇和漢食材:クコの実、ハスの実
〇調味料など:塩、砂糖、醤油、こしょう、ゴマ油、酢

〇解説
夏になると、暑さで熱がこもるので、汗をかき、水分の代謝を活発にして暑さをしのぐ。この季節は、東洋医学では陰(血・津液)を補い、心(心臓)の機能を養生する『補陰養心』という考えで、夏を元気に過ごす食事を摂るようにする。また、体を適度に冷やすために「平性」「涼性」「寒性」の食材を摂るとよいといわれる。
今回は「補陰」のため、「陰虚」体質によいとされ、夏に採れる「平性」「涼性」「寒性」の食材を使った献立を作成した。

〇食材の分析

・季節:夏
・五性:平性・涼性・寒性
・五味:甘味
・帰経:、(脾、肺、腎)
・体質:陰虚

〇はすの実:

はすは、花が枯れたあと、花托の中に実をつけます。はすの実は、脾の働きを高め、食欲を増進し、胃腸の水分代謝を改善して、下痢を止めます。汗や尿がもれ出るのを防ぐ作用で、おりものや尿失禁を改善する効果も。精神を安定させ、動機や不眠を改善する効果は重要です。中国では中秋節(旧暦8月15日)に食べる月餅に、はすの実案をよく使います。

「薬膳と漢方の食材小事典」東邦大学医学部東洋医学研究室監修

〇感想
・オクラ、トマト、ホタテの和え麺:暑い夏にぴったりの料理である。ストレートの麺つゆを使ったが、やや薄めの味つけになってしまった。
・豚肉・レタス・きゅうりの生春巻き:赤パプリカを彩りとして加えて正解だった。皮が破れないように包むのは、なかなか難しい。皮が重なるところが多いと、かたくて食べづらくなる。豚肉を炒めたときに出てきた汁を漬けダレとして食したが、別途、タレの検討が必要である。
・ゴーヤのピカタ:特に苦味を除く下処理をしなかったが、卵をくぐらせて焼いたせいか、ほとんど苦味は感じられなかった。粉チーズのうま味がアクセントになってよい。
・補陰パフェ:陰虚によいとされる食材を調べて、パフェを作ってみた。パフェのためのグラスを購入し、盛り付けたので、今までで最もパフェらしく仕上げられたのではないかと思う。テーマから外れた食材を使用できないので、彩り良くアレンジすることが難しく、この点が悩ましい。

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