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フィル・マッキーニ「キラークエスチョン」阪急コミュニケーションズ

副題「常識の壁を越え、イノベーションを生み出す質問のシステム」
英題「Beyond the Obvious Killer Questions that Speak Game-Changing Innovation」

本著のゴールとプロセスは明確だ。一つが「当たり前」の再評価、もう一つが構造化された論理的システムとしてのイノベーションの理解。そしてゴールにいたる秘密兵器が「キラークエスチョン」と「FIREメソッド」いうわけだ。

イノベーションというのはアイデアを出すことではない。ベストのアイデアを実行に移すことが要となる。質問は簡単ではない。明確な語彙選択と組み立て(5W2H)が必須となる。従来の権威的リーダーがよく使った付加疑問文ではだめだ。著者は糸口を「ソクラテスメソッド」から会得し、「キラークエスチョン」につなげていった。

イノベーションをおこそうとするとそこに必ず抵抗勢力ができる。「そんなこと今までもやってる!」って感じだ。可能性を摘み取る抵抗勢力と、大災害や金融危機のようなジョルト(劇的な変化)を乗り越えていく武器として「キラークエスション」が使えるらしい。

まず、初めに視点をもつ位置としては「アウトサイダー」が良いらしい。これは俺にピッタリの言葉だ。アウトサイダーは「昨日までの解に異議を唱える!快適さに安住しない!」大事なことは「組織や業界の思い込みにたいして常に疑問を持ち続けること」だ。そして「アイデアを承認にいたるまでもっているスキルを身につけること」。これができる人は極少数だろう。

実際には抵抗勢力のエゴ・疲労・リスク回避欲求・現状満足が大きな壁として立ちはだかっている。実現に向かっている時はある程度の制約も必要になる(例えば予算)。その中でイノベーションを如何に起こすのか。「キラークエスチョン」がすべての鍵だ。自分に対する問いのスキルとして、本著で紹介されていたものを活用していこう。

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