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高野山,熊野古道への旅(1)


高野山 空海を思う旅


出発の朝

朝4時30分に起きる。昨日は旅の期待と興奮でなかなか寝つかれなかったがそれでも5時間弱は寝たろうか。妻にりんごを剥いてもらって朝食を摂る。りんごは食物繊維も豊富で体調を整えてくれ、食事のルーティンにしている。

5時20分にタクシーが迎えに来る。車内で運転手からの早朝帯の人員が不足していてタクシー業界にも深刻な問題を抱えているという話を聞く。


麻生の空港バス待合室はいつ来ても独特な雰囲気がある。旅のワクワク感と緊張感が交差している空間。キャリアケースの音、エンジンの鼓動、非日常がこれから始まる。千歳空港行きのバスが到着したので乗り込む。

千歳空港


千歳空港には6時半過ぎに到着。友人と待ち合わせしてANA7時35分発の飛行機に搭乗。今回は小学校からの親友と二人旅。一人旅とは違った楽しさがある。たわいも無い話をして時間が経過する。



高野山へ

9時45分に関西国際空港に無事に到着。空港内を歩いてると北海道とは違うモァっとした空気感が襲ってくる。この時、異国へ来たと肌で実感する。

空港敷地内にあるトヨタレンタカーでヴィッツに乗り込む。 

本土と空港敷地との間の直線道路を滑走する。左右にコバルトブルーの海が広がる。ここは通行料金が発生してるらしい。ハンドルを和歌山に切る。どんどん上り坂の山道を進んでいく。


ついに高野山に入った。時間はお昼になっていた。まずは腹ごしらえ。

中央食堂さんぽう


精進料理



精進料理で有名なさんぼうの暖簾をくぐる。気温30度超えで熱った皮膚を店内で少し冷ます。友人と同じ精進料理を注文。見た目は鮮やかだが質素で健康的な食材を使用しているように思えた。店を出てまず初めの訪問地、金剛峯寺に到着。


金剛峯寺

金剛峯寺見学

高野山真言宗総本山に相応しい伝統的な古い木質感の建築様式に思える。正門をくぐり主殿に入る。受付を終え、ふと横を見ると遥か奥の方まで続く黒塗りの廊下が目に入る。

豊臣秀次が自害した柳の間を通り過ぎ日本最大級の蟠龍庭を散策。日本庭園の美に酔いしれる。

蟠龍庭




壇上伽藍で空海の思想に触れる

次は高野山の修行道場、壇上伽藍に行く。まず目につくのは中門。赤塗りの門の左右に鋭い眼光の像が安置されていた。

階段を上がると金堂が見下ろしていた。高野山全体の総本堂らしい。

金堂


左にまわる。六角経蔵が立っていた。とってがあり一周すると一切経を読んだのと同じ功徳があるらしい。

六角経蔵


そして西塔を過ぎて
三鈷の松に到着。
空海が唐の明州の浜から密教有縁の地を求め三鈷杵をなげ引っかかったのがこの松らしい。

三鈷の松



そしてついに密教の道場、シンボル根本大塔に向かう。

根本大塔



中から僧侶の説明の声が聞こえるので誘われるように友人と根本大塔の暗がりの中に入っていく。弘法大師にまつわる説法をしている。約1200年前に弘法大師自ら足を運び根本大塔の建設に心血を注いだという。本尊の胎蔵界大日如来の周囲を金剛界四仏が取り囲む。16本の柱には十六菩薩が描かれ独特の曼荼羅の世界の神秘性に陶酔する自分がいた。

やがて屋根を叩く雨音が聞こえ始めてきた。一通り見学を終え入り口でぼう然と雨が止むのを待っていた。
根本大塔を飛び出し急足で近くの社務所に向かう。軒下で少し雨宿りすることにした。


雨が小ぶりになったので友人と車のところまで一目散に走った。そしてこの後高野山霊宝館に寄って、今日最後の訪問地高野山入り口の大門に車を走らせる。



大門

大門を仰ぐ

高さ25メートル、高野山の象徴的な門。ここにある金剛力士像は国内2位の大きさらしい。
明治まで女性はここから先には入れず戒律の厳しい場所でもあったようである。


今日の拝観はここまで。一人旅の方が自由気ままに見たいものが見れるが、二人旅は一人旅では味わえない楽しさ、運命共同体的な同士感が生まれそれなりに充実感があるように思われた。


南紀白浜へ

一路南紀白浜まで車を走らせる。
4時間くらいで白浜館に到着。車外に出たらものすごい湿度が体を覆う。館内に入りすぐに大浴場に入る。徳川吉宗が入ったと言われる樽風呂に入る。そして部屋で友人と弁当とビールを飲みながら語り合い、今日の旅の余韻に酔いしれる。そして眠りにつく。




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