ネガティブだって、いいのでは
落ち込んだとき、ミスをして周りに迷惑をかけてしまったとき、あなたはどうするだろうか。
「また失敗してしまった」と嘆いたり、「自分でなくあいつのせいだ」と責任の所在を置き換え怒りを感じたり、または「次は気をつけよう!」と気持ちを切り替えるだろうか。
この気持ちの切り替えは、トレーニングをすれば誰でもできるようになる。ネガティブな思考に陥る前に、認知行動療法等を用いてぱっと切り替え、ポジティブに考えることができる。過去に起こってしまったことでなく、同じことを繰り返さないためにどうするか、と時間軸を現在に戻すことができる。
賢く、効率的だ。生きていくうえでとても役に立つ。
だが、この記事はそういった「効率の良い思考の切り替え」のやり方を記すものではない。
ネガティブな思考に囚われると、「自分はなんて不器用なんだ」「以前にも同じような失敗をしてしまった。」「人に迷惑ばかりかけてしまうなんて、自分はダメなやつだ…」
と、どんどん悪い思考に傾いていくことが多い。ぐるぐる思考から抜け出せず、病んでいく人は多い。
だが、ネガティブになるのは悪いことだ!とは思わない。
ネガティブな感情を持ち合わせていたっていい。
「自分は今、こんな出来事がありこのように考え落ち込んでいる」と少し離れて、自分を客観視できるなら、少しその感情に浸ってみるのはどうか。
そして、「悲しい」「辛い」という感情を思いっきり感じて涙を流したりしてみてもいいのではないかと思う。だって人間だもの。
一人の方が泣ける人は一人でやればいいし、誰かがいたほうが泣ける人は傍で聞いてもらえればいい。泣くことだって大切だと思う。
自分のネガティブな感情をそのまま受け止めて、適切にそれを表現する。
そういうプロセスを時間をかけて行って良いんじゃないかと思う。
表現する、という点でクリエイターに限る話なのだが、ネガティブだったり病んでいるときにしか作れないものがあるのではないかと思う。
ネガティブな感情をキャンバスに乗せてみて、多くの人の心に印象づけるような絵をかいたり。ネガティブな感情を歌詞にして歌にのせて、同じくネガティブな人の心の癒しになったり。
ネガティブであるからこそ、同じくネガティブな人のことを理解できるのだと思う。落ち込んだ時に、ポジティブな曲を聴いて「また頑張ろう」と思う人いるように、ネガティブな曲を聴いて「まるで自分のことのようだ」「この感じ、なんだかわかる」と、誰かの救いになることだってあるだろう。
ネガティブな感情を、絵なり歌なり何か別の物にうまく昇華させることは難しいかもしれないが、そういった形で表現してみるのもいいんじゃないか。
ネガティブだっていいじゃないか。無理にポジティブにならなくても。
※注意※
ネガティブなものに触れてさらにネガティブになり、鬱に等の精神疾患に繋がる恐れがあるので、無理せず。あくまで筆者個人の意見である。
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