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世も末

「管理職の人がそんなことしちゃダメです。そんなことをするようになったら世も末です!」

バケツとブラシと長靴を持って歩いていたら、古参の女性から注意される。

スパイク付き長靴をご存知だろうか。

仕事柄、山の中を歩くことがあり、全天候型ということで画像のようなピン付きの長靴を履いている。

お客さんが来れば備え付けの長靴を貸し、山を歩けば泥んこになる。

お客さんは汚れたままの長靴を返して帰るので、次の来客に備えて長靴を洗う必要がある。

自分の長靴は汚れっぱなしで構わないけれど、お客さん用の長靴は綺麗にしておかなくてはならない。

誰が洗うのか。

普通の靴やスニーカーを洗ってくれる業者はあるが、金属のピンがついた長靴を洗ってくれる業者はない。

若い人に洗えとは言えない。

嫌悪感むき出しにして、自分の仕事じゃない、そんな決まりはない、と主張するに決まってる。

面倒くさいから、自分がトイレの洗い場で洗っている。2、3分で終わるし。

古参の女性も洗いたい気持ちはあるのだが、女子トイレには洗い場がない。

世も末とは、この世の終わり、どうしようもない世であること、古い世代が世の中を嘆いて使う言葉。

国際競争力が低下する日本、円安の日本、ハラスメントだらけの日本、金儲けに一生懸命な政治家だらけの日本、子どもを生みたくない日本、一次産業が衰退していく日本、なりたい職業の上位がYouTuberの日本。

たしかに世も末だが、これ以下はない"末"まで落ちたら、また上がる、とも思っている。

人類誕生以来、どの時代でもどの国でも、年老いると、世も末、今の若いやつは、と言いたくなる。

とはいえ、そんなセリフを言うのはnoteが出来なくなり、何もかもわからなくなってからにしたい。

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