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天国とはどんな喜びがある場所なのか⑳

結婚愛 No.19、20

 前に投稿した「天国とはどんな喜びがある場所なのか⑲」の続きです。こちらからお読みの方は、そちらからお読み下さい。

 ゲストたちは、結婚式に招待された後、君主の側近の家に招かれ、一緒に夕飯を食べ、その後は自分の寝室に引き上げ、朝まで眠りました。

 朝になって、広場の周りにある家々から、乙女たちの歌声が聞こえて目覚めました。

 その歌声は、結婚愛の情愛を歌ったもので、その甘美な調べは彼らゲストの心に染み渡りました。その喜びには、至福の愛らしさが感じられ、それがまた喜びを高め、喜びを新しくしました。


 時が来て、天使が「身支度をして下さい。私たちの君主があなた方に贈った天国の衣服を着て下さい」と言いました。

 彼らは天国の衣服を着ると、その衣服はまるで燃え出したかのように光輝くではありませんか。

 彼らは天使に「これはまた何故でしょうか?」と質問しました。

 すると、天使は「あなた方はこれから結婚式に行くので、そうした場合の衣服は結婚の輝きを放ちます」と言いました。

 その後、彼らは天使に連れられて、結婚式が行われる家に向かいました。

 門番が正面の門を開けて、新郎から遣わされた天使が入口で彼らを迎え入れて挨拶し、案内されて彼らの席に着きました。

 それから、控室に入りましたが、その部屋の中央にはテーブルがあって、その上に7本の枝と受け皿を備えた金製の大きな燭台が置かれています。

 壁には銀製の燭台が吊るしてあり、その燭台に灯がともって、黄金に輝く雰囲気を醸し出しています。

 彼らは燭台の両側に対になったテーブルがあるのを見ました。そのテーブルの上には、水晶で出来た杯があります。


 そのようなものを見まわしていると、新郎新婦の寝室の隣室のドアが開いて、6人の乙女たちが入ってきました。その後、新郎と新婦が見えました。

 新郎新婦は手を取りあい、燭台を真正面に見る座席(新郎は左側の席、新婦は右側の席)に着き、6人の乙女たちは新婦席に近い脇の席に座りました。

 新郎は輝く赤紫色のマント、眩しいばかりの純白のシャツをつけ、エポデ(※)を身に付けています。そのエポデの上には、ダイヤモンドで縁取った金製の板がはめられています。その金製の板には、ワシの子が刻まれていますが、これはこの天国社会の結婚式の印です。

※祭司の服の上に着るチョッキ、エプロンのようなもののこと

 新郎は頭に特殊な帽子を被っています。新婦は深紅色のマントを身につけ、その下には首から襟まで刺繍の入ったガウン、胸に金の帯を締め、頭にはルビーをはめ込んだ金製の冠を被っています。

 こうして新郎新婦は席に着きました。

 それから新郎は新婦のほうを向いて、金の指輪を彼女の指にはめ、真珠で出来た腕輪は彼女の手首に、首飾りは彼女の首につけてから「この印を受けて下さい」と言いました。

 彼女がそれを受けると、彼女にキスして「あなたは今、私のものです」と言い、彼女を自分の妻と呼びました。


 これらが行われて、結婚式に招待された人たちは「お二人に祝福あれ!」と各自、口々に叫んだ後、皆が一斉に叫びました。

 君主から遣わされた者がいて、君主に代わって、その人も祝いの言葉を投げかけました。それは天国からの祝福の印でした。

 サービス係は、燭台の両脇にある二つのテーブルからパンを取り、四隅にあるテーブルからはブドウ酒で満たされたグラスを持ってきて、招待客にパンとブドウ酒を渡しました。彼らは食べたり飲んだりしました。


 その後、新郎新婦は立ち上がり、それに続いて6人の乙女たちも灯のともった銀製のランプを持って寝室のドアのところまで見送りました。

 結婚した二人は寝室に入り、そのドアは閉じられました。

 その後のことについては、また次回以降で記します!お楽しみに~。

【神保慶明の解説・補足コメント】
 今回は、結婚式の様子が語られていますが、思ったよりもシンプルで豪華絢爛といった印象ではなかったのが意外でした。

 結婚式の豪華さは、天国社会によって違いがあるのかもしれません。

 ただ「天国の衣服を着ると、その衣服はまるで燃え出したかのように光輝いた。それは結婚の輝きだった」というところは、やはり天国の世界ならでは、と感じます。

 結婚の清らかさ、尊さなどがその輝きに視覚的に現れるのだと思いました。

 さぁ、新郎新婦が寝室に入った後、ゲストたちは、何を体験することになるのでしょうか?

 あなたご自身のイメージを膨らませながら、次回以降にもご期待下さい。


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※日本スウェーデンボルグ協会HPからの一部、抜粋・編集
・臨死体験研究家ケネス・リングいわく  
「スウェーデンボルグをどのカテゴリーに入れてよいかわからない。・・・哲学者、見者、それとも神秘家なのか。これらのすべてだ、と私は思う。臨死体験をした人は本質的に死の入口をかいま見たにすぎない。スウェーデンボルグは死という家全体を探索したのだ」


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