独白(薬の量)


 体が大きいから薬の量を増やして飲むんだ、という人がいる。
未だにいることに驚くが、その事についてなんとなく殴り書きしたくなった。
完全素人の独白。

 例えば痛み止め。
作用するのは痛みの部位ではなく、脳や神経。
人間の脳と神経に程よく働きかけつつ、副作用の出方を勘案して、薬の量は決められている。

 貴方の体が大きいとしよう。
貴方の脳は、平均と比べてどれだけ大きいのだろうか。
そのうち痛覚を司る部分は、いかほどだろうか。
貴方の体に走る神経は、平均と比べてどれ程太いのだろうか。
貴方の体に流れる血液の量は、平均と比べてどれだけ多いのだろうか。

 貴方の体が平均よりも30%大きいとしよう。
頭の重さは体の10%ほどと言われている。
平均70キロとして、30%大きな体を持つあなたは、プラス20キロほどで、90キロの体重。
70キロの人の頭は7キロ、90キロの人の頭は9キロ。
その2キロの差のうち、脳重にかかる割合はいかほどだろうか。

 そもそも、筋肉や脂肪の付く部位は均等ではないから、体重と脳の重さの比率事態が、たぶん的を得ていない。
平均体重から遠ざかるほど、比率も遠ざかっていくのではないだろうか。

 脳重は体重の1/40ほどらしい。
これも以下略。

 薬は分解される。
負荷は肝臓にかかるそうだが、体が大きければ肝臓も大きいと考えているのだろうか。
肝臓が大きいとして、胆嚢、胆管も大きく、胆汁も多いと考えているのだろうか。

 摂取量から考える。
多めに飲む、とは、通常どの程度になるのだろう。
推奨量が一錠であれば、ひとつ増やすだけで、肝臓にかかる負荷は2倍だ。
推奨量が二錠でも、1.5倍。
その分解の負荷を肝臓に求めるのだから、普通の人より肝臓が1.5か2倍の大きさがある前提なんだろうか。
体重換算に戻すと、平均よりも1.5から2倍の体重をお持ちであることになるが、本当にその体重があるとして、それは内臓も同等の比率で大きいと思っているのだろうか。


 疲れているときにこういうものを書き始めるのはよくない。

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