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詩「恥じらいの秋」


不安定な地球の上に
ただでさえ
ぐらつく秋の季節
おもちゃの時計の針は
簡単に壊れて取れた
紅葉の葉っぱが風に舞う瞬間とき
私は
図書室で肘をついていた
あの頃に戻っていた

革のノートに自分だけの物語を連ねて
そっと
図書室の本棚に挿した
あの言葉達は
誰の目にも触れる事なく
今頃
あの運動場の辺りに
お転婆に
せわしなく転がり回っているのだろうか
制服に身を包んだ私は
シャンと背筋を伸ばす
空気がピンと張り詰める
冷たくも澄んだ
この空気が好きだ

秋の風の悪戯に
心が乱され
思考が掻き回される
教室の隅っこに
透明なあの頃の気持ちが画鋲に刺さっていた
誰かが描いた追憶の絵画と共に

陽だまりに包まれて
太陽の光に応える
あなたが高校生の時に作った
エプロンを身につけた私は恥じらいながらも
頷く
はい
好きです
今でも…

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