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詩「生物学上、私はニンゲン」


私はニンゲン

目は見えている様で何も見えていない
耳は肝心な音が聴こえていない
口は大した事は言えず食べ物を飲み込むだけ
(味覚は、滅んでいる。)

昔から外観に頼り切っていた
昨今の朧げな面影には縋れない
腹の周りには苛立ちが溜まっている
自分の感情を溜め込んでいたせいか
(負の感情はコレクションではない。)

あの角を曲がると以前は見えていた希望の光がくすんでいた
私の先には何もない
このまま残せず終わるのか
終わらせるのか

奥底に沈んで眠る魂よ
私の歴史を蓄積しているか
どれ程までに成長をしているのか
私には知る術がない

もう大して若くない
閃光のピークを過ぎても
(条件が偶然揃っていただけの。)
生物学上、私はニンゲン

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