続)続)続)続)チチチチチジィーコジィーコチチチチ
【出口の交差点】
ピンクとミドリが互い違いに、三個ずつ入ったベネトンのコンドームを見て、綺麗と言った彼女が僕は好きだった。
付けるのは男だからミドリから最初の方が気分があがるのに。
間埋めにつぶやいた僕に「優しくネ。って意味でピンクから始まってるのよ。トラック運転手さんのギアの取っ手のお花みたいなもの」
そんな訳のわからない事を言った君に少しムカついて、海綿体に行くはずだったあの日と、血塗られたアスファルトを思い出す。
クソ寂れた通りで、一段と陰気な接客の生花店で買った、ブルーハワイよりも鮮やかな青。
薔薇より赤いカーネーション。
二輪をメイン。
いちごミルク色の小さなマーガレットを五輪、太陽のように眩しいガーベラレアビーを一輪。カスミ草を粉雪のように散りばめ
永遠の幸福をあなたへ
【貴方のはレヴィオサー】
ハリーポッターを外側から見る。
善の自分により感動の涙を流す。
しかしそこに、もう一人の自分が見つめている。
お前がホグワーツにいれば悪になり冷たく、あの輪を敵視し、くだらない存在だと。
ヴォルデモートですら超越してやる。
そう生きるだろう?
ただ、現実はハッフルパフとかいうマイナーな組の隅っこでポリジュース薬オナニーにふけってる俺がいるだけだ。
ハーマイオニーに、グリフィンドールに072点!
だれか俺をアズカバンへ連れてけクソッタレ。
【マッチングアプリの話】
よくわかりませんが登録しました。
とか言う女を理解するつもりはないが
俺みたいなやつが右に左にと女を写真で選別していく。
この行為に申し訳なく感じる。
思料に耽る間もなくイマイチに弾いていく。
前頭葉が青くなり、判断を誤る。
そんな罠を運営がカムバック機能とし、巻き戻しに課金を促す。
誰も選べぬ俺は
時々くる全く選ばれなかった女からのイイネの中から
マシそうなやつにイイネを返す。
8割は会話が来なく、返事もない。
残りの1割は会話にならない。
グッバイ4000円。
最後の1割は自然消滅か俺のブロックで終わる。
俺か相手が、相手か俺を面倒くさくなったってことだ。
ラインのプロフィール写真や背景に更新される
俺ではない、のちに選ばれた男らしき人間と
精一杯背伸びした、場得てない写真を見て
自嘲的になる瞬間が心地良い。
セルフNTR
【週二回三十分】
浴槽に浮かぶ、おびただしい垢。役目を終え、解放。出口を求め彷徨っているようだ。
脇をかためるは、小さいものから長いやつまで、カサカサしたものから艶っぽいものまで、多種多様な陰毛ブーケ。
四分休符に似たやつが一匹、水面から顔を出しコッソリ呼吸している。
ねずみ色に濁った湯。妙に泡立っている。
牛乳で全く溶けない、マグカップに浮きまくるミロの粉を思い出す。
それにしてもだるい。
ヤクザの銭湯好きの源流は、このきたねぇ風呂が起因いているのだろうか?
露天の五右衛門風呂に浸かって、ダラダラひるおび見て、ビール飲んで、きん太の炙り牡蠣のバター醤油焼きくいたい。
それにしても時間は腐る程あるが、自分の時間がない。
8の字チンゲが回転して∞に変動しながら通り過ぎる。
断言する。アッパータイプの犯罪者は外に希望が。ダウナータイプの犯罪者は外に報復を。
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